長崎県の地域医療をテーマに、講演会開催

講演する河原教授
パネルディスカッションの様子

 本院地域医療支援センターは、6月13日、「長崎県の地域医療を考える」をテーマに、本院で講演会を開催しました。
 同センターは長崎県より長崎大学に委託された「ながさき地域医療人材支援センター」 および「長崎県離島・へき地医療支援センター」を運営する組織で、2016年4月に発足。長崎県内の医師数の調査や地域で働く医師の支援に取り組んでいます。 講演会では、東京医科歯科大学大学院の河原和夫教授が、「2025年に向けた地域医療構想」と題し特別講演しました。団塊の世代が75歳以上になり、医療や介護の需要が増加する2025年問題。長崎県でも高齢化率が35%になると予想されています。河原教授は医療計画による病床規制の問題点や医療スタッフの不足の問題など、さまざまな視点から問題提起し、地域医療構想について、「『部分最適』だけでなく『全体最適』を考えなければ成り立たない」と述べ、柔軟な対応の重要性を訴えました。
 講演会ではこのほか、地域医療支援センターの高山隼人副センター長がセンターの活動を報告したほか、長崎県医療政策課の伊藤幸繁課長、長崎県医師会の高原晶副会長、 本院の前村浩二副院長によるパネルディスカッションもあり、長崎県の地域医療について活発に意見交換しました。講演会には病院職員のほか、県内の医療関係者や県職員など約78人が参加し、熱心に講演に聞き入っていました。

(広報戦略室 橋本)