専門看護師

専門看護師とは

専門看護師(CNS:Certified Nurse Specialist)は、日本看護協会の専門看護師認定審査に合格した特定の専門看護分野の知識及び技術を深めたスペシャリストです。複雑で解決困難な看護問題をもつ個人、家族及び集団に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供することが期待されています。

長崎大学病院には、日本看護協会の認定を受けた専門看護師がスペシャリストとして活動しています。『患者さんの人権を尊重し、安全で質の高い看護を提供する』といった看護部理念を基盤に、さまざまな関連部署との連携を図りながら、看護の質の向上を目指した活動を展開しています。また、専門看護師・認定看護師の活動を推進するために隔月定例会を行い、各自の活動を共有しながらお互いに協力体制をとり、活動しています。



感染症看護専門看護師

感染症看護専門看護師は、院内に限らず地域における個人や集団の感染予防と感染発生時の適切な対策の推進に従事する役割を担っています。また、いずれの場合も医療スタッフと協働し、患者さんに対して質の高い看護ケアを提供するため、日々組織横断的に活動しています。院内では感染制御教育センターに所属しています。医師や検査技師、薬剤師、事務職員とチームを組み、院内および地域における感染症や耐性菌検出状況の把握、感染予防、感染伝播の阻止、実施した対策の有効性の検討、感染に関する教育等について、他職種の幅広い視点で効果的な感染対策の推進を図っています。



慢性疾患看護専門看護師

慢性腎臓病や糖尿病などの慢性病ととも生きる患者さんやご家族に対して、自己管理や療養生活の支援をしています。また、慢性病患者さんの看護ケアや治療に携わっているスタッフと協働し、より質の高い看護ケアへ繋がるようサポートすることも大事な役割です。院内では外来に所属しており、外来を中心に活動しています。



慢性疾患看護専門看護師

患者さん自身が病気とうまく向き合えず生活の困難さを感じている時、直面している問題を共有し、少しでも自分らしい生活が送れるよう療養生活の支援を行います。また、医療スタッフと協力しながら質の高い看護ケアを提供できるよう活動しています。現在外来で勤務し、主に循環器疾患を持つ患者さんの療養支援を行っています。



慢性疾患看護専門看護師

慢性病とともに生きる患者さんやご家族が抱える複雑で解決困難な問題を共に考え、QOLを維持できるように、看護師間・他職種間の連携と協働を深めながら支援をしていきたいと思っています。また、医療現場で生じる様々な倫理的問題や課題について、解決策を検討し、調整などの役割を果たしていけるよう、頑張っていきたいと思います。



がん看護専門看護師

がんの予防、診断、治療、終末期まで、その時期を問わず、患者さんやそのご家族に対してQOL(生活の質)の視点に立った質の高い看護を提供する役割を担っています。患者さんが自分の持つ力をうまく発揮し、その人らしい生活を送れるように、医療チームメンバーと協働しながら支援していきたいと思います。





老人看護専門看護師

 高齢の患者さんが病と向き合う背景には長い歴史があり、価値観も多様です。そのことを念頭に置き、当院での治療が高齢患者さんの意思に沿い、「その人らしい生き方」につながるよう支援します。
 例えば、老いによって生じる様々な症状(認知機能低下・排泄障害・嚥下障害・活動低下・寝たきりなど)でお困りの高齢患者さんやご家族の話をお聞きし、院内外の多職種と話し合いながら問題解決を目指し、退院後の生活も見据えた継続的な支援体制づくりを行っていきます。
 現在は精神科リエゾンチームのメンバーとして、入院中にせん妄や不眠、認知機能低下といった精神症状のある高齢患者さんの相談事を中心に活動しています。



精神看護専門看護師

心のケアを専門とする看護師です。さまざまな心理的問題や精神的問題に対応し、患者さんとご家族が、精神的に安定した状態で治療や看護を受けることができるようお手伝いします。また、看護師メンタルヘルス支援も役割の一つです。
活き活きと働き続けるための方法をみなさんと一緒に考えます。



在宅看護専門看護師

疾病や障害と共に暮らす外来・入院の患者さんが、希望する療養生活の実現や自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるように、ご家族や院内外の多職種と共に考え、協働して支援していきます。
また、院内外の入退院支援や外来での在宅療養支援に関する教育、地域包括ケアシステム構築の実現に向けた体制整備の活動も積極的に取り組んでいきたいと思います。