患者さん・一般の方へ

臨床研究に関する情報公開(オプトアウト) 【 麻酔科 】
 下記の研究は、通常の診療で得られた診療情報をまとめたり、当院に保管してある検体(血液検体や病理標本等)を用いたりして行います。このような研究は、国が定めた倫理指針に基づき、対象となる患者さんのお一人ずつから直接同意を得るかわりに、研究の目的を含む研究の実施についての情報を公開し、さらに患者さんが利用について拒否できる機会を保障することが必要とされています。
* 利用する情報や検体からは、お名前、住所など、直接同定できる個人情報は削除します。
また、研究成果は学会や雑誌等で発表されますが、その際も個人を特定する情報は公表しません。
* 研究のためにご自身の情報が使用されることを望まれない方は各研究の「問い合わせ先」へご連絡ください。その際は研究データの中からあなたの情報を削除いたします。ただし、問い合わせの時期や取り扱う情報によっては申し出に対応できない場合がございます。予めご了承ください。
* 情報利用の拒否を申し出ても不利益を受けることはありません。
* 研究に関する情報をお知りになりたい場合は、他の患者さんの個人情報や研究全体に支障となる事項以外はお知らせすることができます。お知りになりたい方は各研究の「問い合わせ先」へご連絡ください。
  研究課題名: エンドトキシン吸着療法が敗血症性ショック患者の末梢循環に与える影響
  所属(診療科等): 長崎大学病院 麻酔科・集中治療部
  研究責任者: 村上 侑
  研究機関: この研究は長崎大学病院 麻酔科・集中治療部のみで実施します。
  研究期間: 2021年9月21日~2022年12月31日
  研究目的と意義: 敗血症および敗血症性ショックは、感染症への反応が制御不能に陥ることで生命を脅かす臓器機能障害が生じる症候群が次第に重症化する病態で、敗血症性ショックは死亡率が高い疾患です。特に手足の指先の血流が悪くなるような末梢の循環が低下した症例では特に予後が悪いとされています。敗血症性ショックの治療に関するガイドラインでは治療の指標として血液中の乳酸値の正常化を推奨していますが、近年では末梢循環の改善を指標とすることで予後が改善すると期待されるようになってきています。しかしその末梢循環を改善させる治療法はいまだ確立されていません。
敗血症性ショックの患者さんに対し本邦で用いられるエンドトキシン吸着療法(PMX-DHP)は患者さんの平均血圧を上昇させることが報告されていますが、末梢循環に対する影響、つまり末梢循環を改善させるのか、影響を与えないのか、または悪化させるのかについては明らかになっていません。
本研究の目的は敗血症性ショックの患者さんに対するPMX-DHPの治療が末梢循環にどのような影響を与えるのか(改善、不変、悪化)を明らかにすることです。PMX-DHPが末梢循環を改善させることが明らかになれば、末梢循環が低下しているような敗血症性ショックの患者さんに対して有効な治療の選択肢の一つとなりうると考えています。
  研究内容: ●対象となる患者さん
対象となる患者さんは敗血症性ショックの診断で2017年1月1日~2020年12月31日に18歳以上で長崎大学病院集中治療部に入室されPMX-DHPによる治療を受けた方です。
●利用する情報/試料(検体)
・患者背景:年齢、性別、身長、体重、BMI、APACHEⅡスコア、SOFAスコア
・併存疾患:高血圧、慢性心不全、糖尿病、腎機能障害、肝機能障害、慢性閉塞性肺疾患、免疫抑制状態、悪性腫瘍の有無
・患者状態:平均血圧、心拍数、VIS、中心静脈圧、乳酸値、持続血液濾過透析の有無、ステロイドの使用、24時間輸液バランス、PMX-DHP試行時間および回数、感染源、起炎菌
・臨床検査:白血球数、血小板数、PaO2/FiO2比、Cr、T.Bil、乳酸値、NT-Pro BNP、PCT
・治療経過:24日、60日、180日後の治療結果
・評価項目:PAI(末梢循環の指標)、VIS(昇圧剤使用量の指標)、平均血圧、心拍数、乳酸値
本研究で利用する情報について詳しい内容をお知りになりたい方は下記の「問い合わせ先」までご連絡ください。
●研究の概要・方法
院内電子カルテおよびICU情報システムより対象患者さんのデータを検索し、検索された患者さんについての背景、状態、検査結果、治療経過を調査します。
  問い合わせ先: 【研究担当者】
 氏名:村上 侑  長崎大学病院 麻酔科・集中治療部
 住所:長崎市坂本1丁目7番1号
 電話:095(819)7370  FAX:095(819)7370
【ご意見、苦情に関する相談窓口】(臨床研究・診療内容に関するものは除く)
 苦情相談窓口:医療安全課 095(819)7616
 受付時間:月~金 9:00~17:00(祝・祭日を除く)
  研究課題名: 穿孔性腹膜炎患者における術中Perfusion Indexの
術後合併症予測因子としての有用性に関する検討
  所属(診療科等): 長崎大学病院 麻酔科
  研究責任者: 石岡 泰知 (医員)
  研究機関: この研究は長崎大学病院 麻酔科のみで実施します。
詳しい研究機関についてお知りになりたい方は下記の「問い合わせ先」までご連絡ください。
  研究期間: 2020年12月22日~2021年12月31日
  研究目的と意義: 長崎大学病院での全例の手術症例においては、パルスオキシメーターという機械を指につけることで全身の酸素化を経時的にモニタリングしています。「PI」とはその時に表示される波形を基に計算される値で全身状態を把握するために有用であると言われています。
本研究ではそのPI値の低下が術後合併症や術後経過と関連があるという仮説を証明することを目的としました。これらの関連が証明されれば、重症の患者さんにおける術後合併症予防のための早期介入、そしてその後の治療経過の改善に役立つと考えられます。
  研究内容: ●対象となる患者さん
2015年7月1日から2020年12月31日までに長崎大学病院で穿孔性腹膜炎の診断となり、手術室入室前より人工呼吸器での管理を要し、術後も集中治療医による専門的治療を行った18歳以上の患者さんが対象です。
●利用する情報
術前情報:年齢、性別、身長、体重、BMI、血液検査データ、術前合併症
術中情報:麻酔時間、手術時間、出血量、尿量、輸液・輸血量、循環作動薬使用量、血液検査データ、血圧、心拍数、SpO2、PI値
術後情報:ICU滞在期間、入院期間、術後経過、術後合併症、血液検査データ
本研究で利用する情報について詳しい内容をお知りになりたい方は下記の「問い合わせ」までご連絡ください。
●研究の概要・方法
手術室情報システム(PrescientOR)で全身麻酔下の穿孔性腹膜炎の手術を受けた患者さんを検索し、検索された患者さんについて患者診療録と同システムから患者因子、手術因子、術中因子、術後経過を調査します。
  問い合わせ先: 【研究担当者】
 氏名:石岡 泰知(医師) 長崎大学病院 麻酔科
 住所:長崎市坂本1丁目7番1号
 電話:095(819)7370  FAX:095(819)7373
【ご意見、苦情に関する相談窓口】(臨床研究・診療内容に関するものは除く)
 苦情相談窓口:医療安全課 095(819)7616
 受付時間:月~金 9:00~17:00(祝・祭日を除く)
  研究課題名: 子宮頸がん密封小線源治療に対する疼痛コントロールの必要性の検討
  所属(診療科等): 長崎大学病院 麻酔科
  研究責任者: 石井 浩二 (助教)
  研究機関: この研究は長崎大学病院 麻酔科、産科婦人科、放射線科で実施します。
  研究期間: 2020年12月22日~2021年3月31日
  研究目的と意義: 子宮頸がんに対して密封小線源治療が確立されていますが、治療に伴う痛みのため治療が実施できない患者さんも存在します。当院緩和ケアチームでは必要に応じて緩和ケアチームが治療に同行し、通常行うものよりも高度な痛みを軽減する処置を行っています。本治療の痛みを軽減することの有効性を検証することを目的とし、治療を中断する患者さんを減少させる意義があると考えられます。
  研究内容: ●対象となる患者さん
2015年4月1日より2020年11月30日までに長崎大学病院において子宮頸がんに対して密封小線源治療を受けた患者さん
●利用する情報
年齢、妊娠歴、出産歴など患者背景
もともとの病気による痛みの有無、痛みがある場合は痛みの強さ
採血結果
使用している薬剤
本治療の痛みを軽減するために使用した薬剤による副作用
上記を電子カルテより情報を得て利用します。
本研究で利用する情報について詳しい内容をお知りになりたい方は下記の「問い合わせ」までご連絡ください。
●研究の概要・方法 本治療に対して緩和ケアチームの介入により治療に伴う痛みのために治療を中断する患者さんの減少を目的として2015年から2020年の間に本治療を受けた患者さんの情報をもとに治療に伴う痛みを軽減するサポートの有効性を振り返って評価します。
  問い合わせ先: 【研究担当者】
 氏名:石井 浩二(医師) 長崎大学病院 麻酔科
 住所:長崎市坂本1丁目7番1号
 電話:095(819)7370  FAX:095(819)7373
【ご意見、苦情に関する相談窓口】(臨床研究・診療内容に関するものは除く)
 苦情相談窓口:医療安全課 095(819)7616
 受付時間:月~金 9:00~17:00(祝・祭日を除く)
  研究課題名: 重症患者における末梢静脈カテーテルによる静脈炎の発生頻度と
そのリスク因子の検討
  所属(診療科等): 長崎大学病院 麻酔科
  研究責任者(職名): 矢野 倫太郎 (医師)
  共同研究機関: 亀田総合病院 集中治療科(代表施設)  安田 英人
データは代表施設のみに送付され、他の共同機関では使用されません。本研究の共同研究機関をお知りになりたい場合は下記のお問い合わせ先までご連絡ください。
  研究期間: 2017年12月19日~2018年6月30日
  研究目的と意義: ・末梢静脈カテーテルによる静脈炎の発生頻度とそのリスクファクターの調査をします。
・ICUで挿入されている血管内カテーテルの種類と頻度の調査をします。
・静脈カテーテル管理における安全性評価とICU専任/専従薬剤師の有用性評価をします。
  研究内容: ●対象となる患者さん
2018年1月1日から2018年3月31日までの期間に、当院ICUに入室した全ての方を対象とします。
●利用する情報
年齢、性別、既往歴、入院理由、重症度、入室時診断、カテーテル挿入部の診察所見、投与薬剤、転帰(退院、転院など)。
本研究で利用する情報について詳細をお知りになりたい場合は下記のお問い合わせ先までご連絡ください。
●研究方法
亀田総合病院に上記のカルテ情報を送付し、静脈炎などの合併症を引き起こすリスクをについて、コンピュータ解析を行い検討します。
  問い合わせ先: 【研究担当者】
 氏名:矢野 倫太郎(医師)  長崎大学病院 麻酔科
 住所:長崎市坂本1丁目7番1号
 電話:095(819)7370  FAX:095(819)7373
【ご意見、苦情に関する相談窓口】(臨床研究・診療内容に関するものは除く)
 苦情相談窓口:医療安全課 095(819)7616
 受付時間:月~金 9:00~17:00(祝・祭日を除く)