研究者の方へ

情報公開
1. 臨床研究の情報公開について

 臨床研究の実施には原則としてインフォームド・コンセントを必要としますが、インフォームド・コンセントを受ける手続きには、研究 の特性に応じて「文書同意」「口頭同意+記録作成「情報公開+拒否権の保障 (オプト アウト )」 があります。
下記の表を参照してください。

文書同意
 
  • 文書により説明し、文書により同意を受けること


口頭同意+記録作成
 
  • 口頭によりインフォームド・コンセントを受け、説明の方法及び内容並びに受けた同意の内容に関する記録を作成

 

オプト アウト
 
  • 個別にインフォームド・コンセントを受けるかわりに、研究対象者にあらかじめ所定の情報を通知・公開した上で、研究対象者が拒否できる機会を保障すること
  • 知らせる方法としては、ホームページ上の公開や院内掲示、個別配布など

 

 同意を受ける時点では特定されない研究を将来的に行う可能性がある場合(別の研究を行う、先行する研究を計画変更する)は、先行する研究に係るインフォームド・コンセントの手続において、将来の研究の可能性を含め、一定の説明項目について、想定される内容を可能な限り説明する必要があります。これを踏まえ、研究対象者から将来の研究への利用について同意を受けている場合は、研究対象者に情報を通知・公開し、拒否機会を保障することで、改めてインフォームド・コンセントを受ける手続きは必要ではないとされています。ただし、 その際には研究対象者の 同意撤回 の機会を担保するためにも、新たな使用計画ごとに情報公開を行うべきとされています。

一定の説明事項
 
  • 同意を受ける時点で「可能な限り」説明が必要な内容
 

・研究機関および研究責任者

・研究の目的及び意義

・研究の方法

・負担並びに予測されるリスク及び利益

・研究資金源等の利益相反

2.情報公開文書のホームページへの掲載について
(1) 情報公開文書掲載の流れ
   平成28年度より、臨床研究センターHPでの情報公開文書掲載までの流れを下のとおり変更いたしました。
 これまでは掲載の依頼をご連絡頂いてからHPへ掲載しておりましたが、平成28年度より、CT-Portalにて<情報公開の場所>を「臨床研究センターHP」にチェックして頂いた研究については、病院長の許可後、自動的に臨床研究センターHPへ掲載いたします。
 
  情報公開文書掲載の流れ 情報公開用文書のひな形


(2) 変更申請した臨床研究

 情報公開中に変更申請が提出された研究については、臨床研究センターにて変更された内容に差し替えを行います。
 
(3) 終了した臨床研究

 情報公開中に終了報告が提出された研究については、臨床研究センターにて「終了した臨床研究」への移動を行います。

  ご不明な点等ございましたら下記までお問合せください。
 
 
ご連絡先:臨床研究センター臨床研究ユニット(内線:7726)
rinshou7726@umin.ac.jp
 
 
pin 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 (平成26年12月22日制定)
 
第2章 研究者等の責務
第4 研究者等の基本的責務
1 研究対象者等への配慮
(2)

研究者等は、研究を実施するに当たっては、原則としてあらかじめインフォームド・コンセントを受けなければならない。

 
第5章 インフォームド・コンセント等
第12 インフォームド・コンセントを受ける手続等
1 インフォームド・コンセントを受ける手続等
   研究者等が研究を実施しようとするとき、又は既存試料・情報の提供を行う者が既存試料・情報を提供しようとするときは、研究機関の長の許可を受けた研究計画書に定めるところにより、それぞれ次に掲げる手続に従って、原則としてあらかじめインフォームド・コンセントを受けなければならない。ただし、法令の規定による既存試料・情報の提供については、この限りでない。
(1)

新たに試料・情報を取得して研究を実施しようとする場合のインフォームド・コンセント

 

介入を行う研究

   研究者等は、必ずしも文書によりインフォームド・コンセントを受けることを要しないが、文書によりインフォームド・コンセントを受けない場合には、3の規定による説明事項について口頭によりインフォームド・コンセントを受け、説明の方法及び内容並びに受けた同意の内容に関する記録を作成しなければならない。
介入を行わない研究
 
人体から取得された試料を用いる研究
   研究者等は、必ずしも文書によりインフォームド・コンセントを受けることを要しないが、文書によりインフォームド・コンセントを受けない場合には、3の規定による説明事項について口頭によりインフォームド・コンセントを受け、説明の方法及び内容並びに受けた同意の内容に関する記録を作成しなければならない。
人体から取得された試料を用いない研究
   研究者等は、必ずしもインフォームド・コンセントを受けることを要しないが、インフォームド・コンセントを受けない場合には、研究に用いられる情報の利用目的を含む当該研究についての情報を研究対象者等に通知し、又は公開し、研究が実施又は継続されることについて、研究対象者等が拒否できる機会を保障しなければならない。
(2) 自らの研究機関において保有している既存試料・情報を用いて研究を実施しようとする場合のインフォームド・コンセント
 

人体から取得された試料を用いる研究

   研究者等は、必ずしも文書によりインフォームド・コンセントを受けることを要しないが、文書によりインフォームド・コンセントを受けない場合には、3の規定による説明事項について口頭によりインフォームド・コンセントを受け、説明の方法及び内容並びに受けた同意の内容に関する記録を作成しなければならない。ただし、これらの手続を行うことが困難な場合であって次に掲げるいずれ かに該当するときには、当該手続を行うことなく、自らの研究機関において保有している既存試料・情報を利用することができる。
 
(ア) 人体から取得された試料が匿名化(連結不可能匿名化又は連結可能匿名化であって当該研究機関が対応表を保有しない場合に限る。)されていること。
(イ) 人体から取得された試料が(ア)に該当しない場合であって、その取得時に当該研究における利用が明示されていない別の研究についての同意のみが与えられているときには、次に掲げる要件を満たしていること。
 
当該研究の実施について人体から取得された試料の利用目的を含む情報を研究対象者等に通知し、又は公開していること。
その同意が当該研究の目的と相当の関連性があると合理的に認められること。
(ウ) 人体から取得された試料が(ア)及び(イ)のいずれにも該当しない場合において、次に掲げる要件の全てを満たしていること。
 
当該研究の実施について人体から取得された試料の利用目的を含む情報を研究対象者等に通知し、又は公開していること。
研究が実施されることについて、研究対象者等が拒否できる機会を保障すること。
公衆衛生の向上のために特に必要がある場合であって、研究対象者等の同意を受けることが困難であること。
人体から取得された試料を用いない研究
   研究者等は、必ずしもインフォームド・コンセントを受けることを要しないが、インフォームド・コンセントを受けない場合には、研究に用いられる情報の利用目的を含む当該研究についての情報を研究対象者等に通知し、又は公開し、研究が実施又は継続されることについて、研究対象者等が拒否できる機会を保障しなければならない。
(3) 他の研究機関に既存試料・情報を提供しようとする場合のインフォームド・コンセント
   他の研究機関に対して既存試料・情報の提供を行う者は、必ずしも文書によりインフォームド・コンセントを受けることを要しないが、文書によりインフォーム ド・コンセントを受けない場合には、3の規定による説明事項(既存試料・情報を 提供する旨を含む。)について口頭によりインフォームド・コンセントを受け、説明の方法及び内容並びに受けた同意の内容に関する記録を作成しなければならない。ただし、これらの手続を行うことが困難な場合であって次に掲げるいずれかに該当するときは、当該手続を行うことなく、既存試料・情報を提供することができる。
 なお、既存試料・情報の提供(イ及びウの場合を除く。)については、既存試料・ 情報の提供を行う者が所属する機関(以下「既存試料・情報の提供を行う機関」と いう。)の長がその内容を把握できるようにしておかなければならない。
 
既存試料・情報が匿名化(連結不可能匿名化又は連結可能匿名化であって対応表を提供しない場合に限る。)されていること。
既存試料・情報がアに該当しない場合において、次に掲げる要件を満たしていることについて、倫理審査委員会の意見を聴いた上で、既存試料・情報の提供を行う機関の長の許可を得ていること。
 
(ア) 当該研究の実施及び既存試料・情報の提供について、次に掲げる情報をあらかじめ研究対象者等に通知し、又は公開していること。
 
既存試料・情報の提供を行う機関外の者への提供を利用目的とする旨
既存試料・情報の提供を行う機関外の者に提供される個人情報等の項目
既存試料・情報の提供を行う機関外の者への提供の手段又は方法
研究対象者又はその代理人の求めに応じて、当該研究対象者を識別することができる個人情報等について、既存試料・情報の提供を行う機関外の者への提供を停止する旨
(イ) 研究が実施されることについて研究対象者等が拒否できる機会を保障すること。

社会的に重要性の高い研究に用いられる情報が提供される場合であって、当該研究の方法及び内容、研究に用いられる情報の内容その他の理由によりア及びイによることができないときには、必要な範囲で他の適切な措置を講じることについて、倫理審査委員会の意見を聴いた上で、既存試料・情報の提供を行う機関の長の許可を得ていること。なお、この場合において、6⑴の①から④までに掲げる要件の全てに該当していなければならない。また、6⑵①から③までに掲げるもののうち適切な措置を講じなければならない。

(4) ⑶の手続に基づく既存試料・情報の提供を受けて研究を実施しようとする場合のインフォームド・コンセント
   研究者等は、必ずしもインフォームド・コンセントを受けることを要しないが、インフォームド・コンセントを受けない場合には、当該研究に用いることについて、既存試料・情報の提供を行う者によって⑶の手続がとられていること及び研究対象者等から受けた同意の内容等を確認しなければならない(法令の規定により提供を受ける場合を除く。)。また、匿名化されていない既存試料・情報を用いる場合(研究者等がインフォームド・コンセントを受ける場合を除く。)には、既存試料・情報の取扱いを含む当該研究の実施についての情報を公開し、研究が実施されることについて、研究対象者等が同意を撤回できる機会を保障しなければならない。
 
第12 インフォームド・コンセントを受ける手続等
4 同意を受ける時点で特定されなかった研究への試料・情報の利用の手続
   研究者等は、研究対象者等から同意を受ける時点で想定される試料・情報の利用目的について可能な限り説明した場合であって、その後、利用目的等が新たに特定されたときは、研究計画書を作成または変更した上で、新たに特定された利用目的等についての情報を研究対象者等に通知し、又は公開し、研究が実施されることについて、研究対象者等が同意を撤回できる機会を保障しなければならない。
6 インフォームド・コンセントの手続等の簡略化
 
(1)

研究者等又は既存試料・情報の提供を行う者は、次に掲げる要件の全てに該当する研究を実施しようとする場合には、研究機関の長の許可を受けた研究計画書に定めるところにより、1及び2の規定による手続の一部又は全部を簡略化することができる。

 
研究の実施に侵襲(軽微な侵襲を除く。)を伴わないこと。
1及び2の規定による手続を簡略化することが、研究対象者の不利益とならないこと。
1及び2の規定による手続を簡略化しなければ、研究の実施が困難であり、又は研究の価値を著しく損ねること。
社会的に重要性が高い研究と認められるものであること。
(2) 研究者等は、⑴の規定により1及び2の規定による手続が簡略化される場合には、23次に掲げるもののうち適切な措置を講じなければならない。
 
研究対象者等が含まれる集団に対し、試料・情報の収集及び利用の目的及び内容(方法を含む。)について広報すること。
研究対象者等に対し、速やかに、事後的説明(集団に対するものを含む。)を行うこと。
長期間にわたって継続的に試料・情報が収集され、又は利用される場合には、社会に対し、その実情を当該試料・情報の収集又は利用の目的及び方法を含めて広報し、社会に周知されるよう努めること


<新たに試料・情報を取得する場合のIC等の手続[第12(1)]>
 研究対象者のリスク・負担 IC等の手続 研究の例
侵襲 介入 試料・情報の種類
あり 文書IC 未承認の医薬品・医療機器を用いる研究、既承認薬等を用いる研究、終日行動規制を伴う研究、採血を行う研究 等
なし あり 文書IC
or
口頭IC+記録作成
食品を用いる研究、うがい効果の有無の検証等の生活習慣に係る研究、日常生活レベルの運動の負荷をかける件究 等
なし 人体取得試料 唾液の解析研究 等
人体取得
試料以外
文書IC
or
口頭IC記録作成
or
オプトアウト
匿名のアンケートやインタビュー調査、診療記録 のみを用いる研究 等
人を対象とする医学系研究に関する倫理指針ガイダンス より

<既存試料・情報の提供・利用する場合のIC等の手続[第12(2)~(4)]>
既存試料・情報の種類 IC等の手続
他機関への提供
(提供する側)
他機関から取得
(提供される側)
自機関で利用
匿名化されていない 人体取得試料 匿名化されていない 人体取得試料
人体取得試料以外
●文書ICによらない場合は口頭IC
●文書IC・口頭ICが困難な場合はオプトアウト
※いずれも困難な場合の例外あり
人体取得試料以外 ●文書IC・口頭ICによらない場合はオプトアウト
匿名化されている 手続不要 手続不要 手続不要
人を対象とする医学系研究に関する倫理指針ガイダンス より

pin 旧指針「臨床研究に関する倫理指針」
 
第4 インフォームド・コンセント
1 研究対象者からインフォームド・コンセントを受ける手続等
  (3) ②
  <観察研究でかつ人体から採取された試料等を用いない場合>
研究者等は、被験者からインフォームド・コンセントを受けることを必ずしも要しない。この場合において、研究者等は、当該臨床研究の目的を含む研究の実施についての情報を公開しなければならない。
(なお、情報公開の際に記載しなければならない事項については、細則で定められています。)

pin

「疫学研究に関する倫理指針」第3.1(2)

 
第3 インフォームド・コンセント等
1 研究対象者からインフォームド・コンセントを受ける手続等
  (2) ②
  <観察研究でかつ人体から採取された試料等を用いない場合>
 
(ア) 既存資料等以外の情報に係る資料を用いる観察研究の場合
   研究対象者からインフォームド・コンセントを受けることを必ずしも要しない。この場合において、研究者等は、当該研究の目的を含む研究の実施についての情報を公開し、及び研究対象者となる者が研究 対象者となることを拒否できるようにしなければならない。
(イ) 既存資料等のみを用いる観察研究の場合
  研究対象者からインフォームド・コンセントを受けることを必ずしも要しない。この場合において、研究者等は、当該研究の目的を含む研究の実施についての情報を公開しなければならない
(なお、情報公開の際に記載しなければならない事項については、細則で定められています。)