長崎大学医学部・歯学部附属病院薬剤部

副腎皮質ホルモン剤について

Q.副腎皮質ホルモン剤を自己判断で止めるのは何故良くないのでしょうか?

A.とても危険な状態に陥る可能性があるからです。

副腎皮質ホルモンは、脳からの指令により腎臓の上にある小さな組織(副腎)から分泌されています。このホルモン(主にコルチゾール)は、血液にのって身体全体をまわり、肝臓、心臓、肺、脳、腎臓等ほとんどの組織に作用します。このホルモンは、蛋白代謝、糖代謝、脂質代謝、電解質、下垂体-副腎系、骨代謝、免疫能等に主に作用し、身体を維持するために重要な役割を示しています。このホルモンの血中濃度が高まれば、脳から指令が抑えられ、また血液中のホルモンの血中濃度が減少すれば、脳からこのホルモンの産生分泌が促されます。

 

副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)は、抗炎症作用、抗アレルギー作用、免疫反応抑制作用及び細胞増殖抑制作用などを示すため、古くから多くの疾患に使用されています。この薬の臨床効果は非常に優れています。

副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)を飲んでいる間は、生体が産生する量以上に、体内に副腎皮質ホルモンがある状態になるため、副腎は少し休んだ状態になります。そのため薬剤を急に減量したり中止したりすると、身体が応答できずに副腎皮質ホルモンが体内に不足し、とても危険な状態に陥ることがあります。このような状態を急性副腎不全といいます。従って、自分の判断でお薬を増やしたり減らしたりするのは治療効果を下げるばかりでなく、とても危ないことなのです。

 


貴方の状態に適した量を医師が指示しますので、必ず用法・用量を守って服用して下さい。

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