実施指導者として
大切にしていること Vol.2

実施指導者

"脳神経外科、脳卒中センター 実施指導者"
"北村 智己"
      

 コミュニケーションを図ることと「報告・連絡・相談」の指導を大切にしています

    

 私は脳神経外科、脳卒中センターの病棟で勤務しており、2023年度より実地指導者として新人看護師と関わっています。新人看護師と関わる中で大切にしていることとしては、主に2つあります。
 1つは、新人看護師が困ったときに相談しやすいよう、こまめにコミュニケーションをとることです。
当院では、新人看護職員ローテーション研修制度があり、4月から8月、9月から1月までのそれぞれ5か月間、2クールにわたって複数病棟に配属されます。特に1クール目(4月から)の新人看護師は、多くが大学や専門学校を卒業して社会人になったばかりの方が多くおられます。環境の変化に適応するだけでなく、日々多くの業務を覚えなければならないため、ストレスもかかりやすい状況になります。その中で実地指導者は、業務や看護技術のオリエンテーションや実際に行うときのフォローなど、様々な面で中心となって新人看護師と関わるため、何に悩んでいるのか、どこまで実践できているのかを日々コミュニケーションをとりながら把握し、困っているときに乗り越える手助けをできるように努めています。私自身コミュニケーションや、課題の把握は得意ではありませんが、自分が新人の時の実地指導者さんや先輩方のように、新人看護師の味方としてフォローができるよう、他の実地指導者や先輩方の助けを得ながら頑張っています。

 2つ目は、看護師としてまた社会人としての基礎的な力、ふるまいを新人看護師自身が少しでも身に付けられるように指導することです。
 社会人として働くうえで大切なこととして、「報告・連絡・相談」があります。多くの人が社会人になってから、あるいは学生の頃から指導されてきています。実際、看護師としてチームで働くにあたってこれらが必要とされる場面は多々あり、特に新人看護師は報告、連絡、相談する機会が多いと思います。例えば「〇〇さんに本日✕✕の処置が予定されているのですが、実際に経験するのは初めてなので、物品の準備や手順などが正しくできているか見ていただきたいです」のような、患者さんに初めて実施する、あるいはまだ自信がない処置・ケアのフォローをしてほしい時に、自分がどこまで勉強・経験できているのかを報告する、という場面などがあります。新人看護師1人1人がどこまで経験しているか、どこまで1人で実践できるのかをすべてのスタッフが把握しきるのは難しいため、自ら先輩に報告・連絡・相談することで、周りもフォローしやすいですし、何より患者さんに安全な看護を提供することに繋がります。それができるよう、日々意識して指導を行っており、定期的な評価の際にも伝えるようにしています。
 まだまだ自分自身も看護師として、社会人として未熟な面が多々ありますが、実地指導者として新人看護師と関わるなかで、共に成長できるように精一杯取り組んでいます。