新人看護職員の育成

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副看護部長 宮原 眞千世

"教育担当副看護部長"
"宮原 眞千世"

 2021年度より新人看護職員ローテーション制度を導入しました。この制度は新人看護職員が入職直後の1年間で2つの部署をローテーションすることで基本的な看護実践能力を修得する制度です。対象者は、新人看護職員、いわゆる臨床実践の経験がない人になります。新人看護職員は、5ヶ月間で部署をローテートします。1クール目が4月~8月、2クール目が9月~1月、そして2月からは固定配置となります。




なぜ、このようなローテーション制度を導入するのか、についてご説明します。
これまで入職直後から1か所に固定配置し、多くの基礎看護技術習得を目指していました。しかし、1か所の部署ではどうしても経験できない看護技術や、経験する回数に偏りがある看護技術が多いことも課題となっていました。
さらに、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策として、臨地実習が縮小もしくは中止になり、そのために基礎教育でも基礎的な看護技術を経験できずに入職する新人看護職員が生じることが予測されました。そこで、2つの部署をローテーションし、1つの部署では経験できない幅広い経験の積み上げができることをこの制度の目的にしています。 




また、臨地実習では経験できる部署が限られていますし、長崎大学病院で臨地実習を受けたことがない人も就職してきます。そのような人たちにとって、「自分が働きたい」と興味が持てる職場とのマッチングの機会を持つことができれば、スムーズな職場適応を促すことができると考えています。さらに、2つの部署を経験することで、部署の枠を超えて知り合いがいる、相談できる人がいるような環境づくりを目指していきます。 




 新人看護職員をみんなで育てる風土を目指し、誰もが指導ができる知識と技術と態度を磨く環境づくりを行っていきたいと考えています。これらのことはすべて、専門職として自立した看護職員を育成することにつながっていきます。
 新人看護職員ローテーション制度では、新人看護職員を2年間かけて自立した看護師に育成することを目標にしています。新人看護職員が、自分のことが自分でできる、自らの行動に責任を取ることができるように、看護職員全員で支援を行っています。