研修プログラム

長崎大学病院救急科専門研修プログラム
 2018年度より新専門医制度が開始されました。このたび3年目を迎えることになります。長崎大学病院における専門研修は、これまで通り、専攻医1人1人が思い描く将来の医師像を大切にし、柔軟なプログラムときめ細かな教育体制によって、みなさんの研修を全力でサポートいたします。
ドクターカー「龍馬」
 2010年に開設された長崎大学病院救命救急センターは、2018年より“高度”救命救急センターへとバージョンアップし、より高度の救急医療を提供することとなりました。2020年からは高度救命救急センター内に救急・国際医療支援室を開設し、長崎市の救急医療体制の整備に貢献するとともに、将来の救急医療を担う医師を育成する環境を充実させました。教育病院として医学生・初期研修医・後期研修医へ救急医療の大切さや面白さを伝えるべく、スタッフ一丸となってますます頑張っております。
 本研修プログラムは、長崎大学病院を基幹施設とし、このほか4つの連携施設(国立病院機構長崎医療センター、佐世保市総合医療センター、長崎みなとメディカルセンター、関西医科大学総合医療センター)および2つの関連施設(済生会長崎病院、長崎県上五島病院)とともに研修施設群を形成し、より充実した研修体制を作りあげています。専攻医それぞれの希望を考慮しながら、ローテーションのスケジュールを組んでいきます。

 以下に、当センターにおける専門研修の特徴をご紹介します。
  • 内因性や外因性を問わず、地域の中核病院として多くの症例を経験しながら、標準的な救急疾患に対応できる知識と技術を身につけることができます。当院および連携・関連施設での研修を通じて、プライマリケアや離島・へき地医療についても学ぶことができます。
  • 当センター内に「外傷センター」が併設されており、重症外傷の初期診療・全身管理を学ぶだけでなく、希望により整形外科・形成外科的な手術手技を経験することもできます。ドクターカー乗務やメディカルコントロール体制への関わりを通じて、病院前救急医療について学べます。また連携施設での研修を通じて、ドクターヘリの乗務も経験することができます。
  • 当院は基幹災害拠点病院であり、災害医療支援室が設置されています。また被爆地ナガサキとして原子力災害への対応にも力をいれており、2015年より「高度被ばく医療支援センター」および「原子力災害医療・総合支援センター」に指定されました。これらの活動へ参加することにより、災害医療・原子力災害について学ぶことができます。
  • ICLS、JATEC、JPTEC、MCLS、PEEC、SSTTをはじめとした救急医療に関するoff-the-job trainingに積極的に参加していただくことはもちろん、希望があればインストラクターへの道も開かれています。
 当センターの専門研修プログラムを経て、救急科専門医取得への道が開かれることはもちろん、その後のサブスペシャリティ領域として、集中治療専門医等を目指すことも可能です。さらに、意欲があれば、救急科以外の基本診療科とのダブルボードにもチャレンジすることができます。また当センターは、リサーチマインドの育成にも力をいれており、希望により大学院への進学・医学博士号取得への道に進むことが可能です。
 当センターは、いわゆる“入局”という形式にとらわれない教室作りを進めています。たとえば「他診療科の専門医を目指しているが、期間限定で救急医療を経験したい、全身管理を学んでみたい」とか、「初期研修を終えるにあたり、将来どの診療科に進みたいかまだ迷っている。ひとまず救急科で様々な疾患に対応したり、全身管理を学びながら興味のある分野をみつけて、その後専門診療科に移りたい。できればその間に救急科専門医の受験資格も取得したい。」等といったご希望にも、柔軟に対応いたします。不明な点があれば、遠慮なくご相談ください。
スタッフ
 現在、当センターには2名の女性救急医が在籍しております。スタッフそれぞれにとって、より働きやすい環境作り、理想的なワークライフバランスの実現をめざしています。
 病院見学、お問い合わせは常時受け付けております。いつでもお気軽に、長崎大学病院医療教育開発センターまでご連絡ください。なお病院見学に際しましては、見学旅費のサポートを受けることも可能です。ぜひ、下記リンクをご覧ください。