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研修医からのVoice

地域病院の特徴やCommon disease を知ることを地域研修の目標としました。
外来研修では問診を行う機会があれば積極的に行いました。地域病院では研修医の私でも積極的にいろんな手技をやらせてもらえてとてもありがたかったです。
在宅医療の経験も新鮮でした。実際に患者さんの家に行き、家屋調査にも立ち会いました。きめ細かい介護・福祉の対応に驚きました。
自分自身の改善すべき点としては、身体診察をあまりしなかったと思います。もっと患者さんの所へ足を運べば良かったと思います。


私は、患者さんの日常生活を考慮した在宅医療や緩和ケアについて学ぶことを目標として地域研修に臨みました。
訪問診療では、患者さん本人やご家族とのコミュニケーションを多くするように努めました。まだまだ未熟で、ご家族とのコミュニケーションは十分にできなかったと思います。
病状の説明などもご家族に理解してもらえたか少し疑問です。患者さんへの生活習慣についての指導では、もう少し自分自身が深く学んで理解しておく必要性を感じました。
今になって思えば、患者さんの精神面に対する配慮やケアをもっと心がけるべきだったかなと反省しています。奥が深いですね。
外来実習では、問診を頑張りました。病状だけでなく日常生活への影響について詳しく聞くように心がけました。病棟での処置や手術の介助なども積極的に行えて良かったです。
看護師からのVoice

「大学病院の外で、自分の力を試すチャンスになりました」
Eさん 看護師経験16年
出向前:救急病棟
出向先:長崎記念病院 一般病棟(急性期外科系)、
療養型病棟、回復期病棟
出向を決めたきっかけ
上司からの勧めが大きなきっかけでした。特定行為を実践する機会が大学病院内では少なかったため、もっと経験を積みたいと思い応募しました。「自分のスキルを高めたい」という気持ちが、背中を押してくれました。
出向中の経験と大学病院との違い
褥瘡管理やストーマ管理などを担当しました。消化器外科病棟での経験が活かせる一方で、大学病院のように潤沢な資源がない分、工夫しながら動く必要がありました。その中で「限られた環境でどう連携するか」を強く学びました。
地域での役割
現場の看護師や看護助手に対して、自分の経験を活かした教育や手本を示すことができたのではないかと思います。外部から来たからこそ、現場の改善に関わる役割を担えたと感じています。
出向を通じての変化
「与えられた環境で最善を尽くすこと」「他職種と協力して成果を出すこと」が以前より意識できるようになりました。大学病院にいると見えにくい視点が得られ、看護観が広がったと実感しています。
キャリアの見直し
地域病院のスタッフから期待されることが多く、自分が必要とされていることを実感しました。「自分のキャリアをどう広げていくか」を考える大きなきっかけになりました。
出向後の活かし方
今はタスクシェアをより推進したいと考えるようになりました。多職種との協働を意識しながら、より効率的で質の高い看護を提供できるよう取り組んでいます。
これから出向を考える方へ
大学病院の中だけでなく、外の世界を見ると物事の見方が大きく広がります。気分転換にもなり、キャリアを見直す良い機会です。迷っている方には「一度踏み出してみてほしい」と伝えたいです。

「患者さんの“退院後の人生”を見据えた看護を学べた」
Dさん 看護師経験10年
出向前:内科系病棟
出向先:長崎記念病院 一般病棟(急性期外科系)
出向を決めたきっかけ
この先の看護師人生を考えたとき、現状維持のまま働くのが苦しくなり、環境を変えてみたいと思ったことがきっかけでした。
出向中の経験と大学病院との違い
点滴管理、手術前後の看護、ストーマ管理、抗がん剤治療、緩和ケアなどに加え、学生指導も担当しました。
特に印象的だったのは、毎朝のカンファレンスにリハビリやソーシャルワーカーが加わり、患者さんの退院支援をチームで検討するスタイルです。おむつの種類や交換方法をチームで話し合う「テーナー評価」も新鮮で、患者さんの生活を支える工夫の大切さを実感しました。
地域での役割
退院後の生活を意識し、家族や地域と連携しながらQOLを守ることこそ、自分の役割だと感じました。
出向を通じての変化
大学病院では疾患や治療中心の看護になりがちでしたが、地域の現場では「生活を支える看護」の大切さを実感。患者さんとの会話を大切にし、違和感を感じたらすぐ地域連携室に相談できるようになりました。
キャリアの見直し
「病棟だけが看護師の仕事ではない」と気づき、訪問看護や外来看護、ケアマネとの連携など、新しい働き方に関心を持つようになりました。
出向後の活かし方
回復期病棟や療養型病棟、訪問看護など幅広く学んだ経験から、退院後の生活を見据えて患者さんや家族と話し合い、地域につなげる流れを意識できるようになりました。
キャリアの広がり
「専門性を磨くキャリア」だけでなく、「一人の人の人生に寄り添うキャリア」にも魅力を感じるようになりました。
サポート体制について
出向中は副看護部長の手厚いサポートが心強かったです。ただ、復帰後は職員IDカードや保険証切り替えなど事務手続き面で不便さを感じる場面もあり、改善されればもっと安心だと思います。
これから出向を考える方へ
大学病院に長く勤めるつもりでも、一度は地域で働く経験をおすすめします。大学病院の良さと地域医療の良さ、自分の看護観の広がりに気づく貴重な機会になります。

「地域の病院で出会った仲間との経験が自分の看護の幅を広げてくれた」
Cさん 看護師経験12年
出向前:中央部門(手術部)
出向先:長崎記念病院 一般病棟(急性期内科系)
出向を決めたきっかけ
手術部での業務にやりがいを感じていた一方で、患者さんやご家族と深く関わる病棟看護にもう一度取り組みたいと思うようになり、出向を決意しました。以前別の病院に出向した経験があり、「地域の病院での学びは必ず自分の力になる」という実感があったことも後押しになりました。
出向中の経験と大学病院との違い
内科病棟でリーダー業務以外の病棟業務を担当しました。ローカルルールや電子カルテ操作、指導方法の違いなどに戸惑うこともありました。医療材料も大学病院とは異なり、最初は慣れるまで大変でした。面白さを感じる余裕は少なかったですが、違いを体験すること自体が学びになりました。
地域での役割
自分が配属された部署は初めてのN-MEC受け入れで、大学病院での働き方についてよく質問を受けました。資格や認定がなくても「学びたい、地元を知りたい」という思いを伝えることで、現場の人たちと気持ちを共有できたと感じています。接遇や言葉遣いでは「大学病院の看護師は違う」と患者さんやご家族に声をかけてもらえたことも印象的でした。
出向を通じての変化
大学病院で当たり前にしていた対応が評価されることが多く、改めて自分の職場の教育環境の良さを実感しました。自分にとって「大学病院で働いてきたことは誇り」であると感じる機会になりました。
キャリアの見直し
「自分の看護の専門性を深めたい」と考えるようになりました。サブスペシャリティや自分の強みを持つ必要性を意識するきっかけになりました。
出向後の活かし方
視野を広く持ち、柔軟性を大切にするようになりました。患者さんの生活史やご家族との関わりを意識する看護にもつながっています。
キャリアの広がり
現場をより良くしたいという思いが強まり、将来的には管理職を目指すなどキャリアの選択肢が広がると感じています。
サポート体制について
勤務希望が出しにくいことや休暇の取りづらさは課題でしたが、学事申請のサポートや書籍購入の援助などは非常にありがたかったです。
これから出向を考える方へ
大学病院に在籍しながら地域病院に出向できる制度はとても貴重です。地域には尊敬できる先輩や仲間がたくさんおり、必ず自分の看護観を広げてくれます。迷っている方はぜひ一歩踏み出してほしいです。もし不安があれば、いつでも声をかけてください。

「大学病院以外でも働ける、自分の看護の幅を知るきっかけに」
Bさん 看護師経験7年
出向前:混合病棟勤務
出向先:長崎記念病院 一般病棟(急性期外科系)
出向を決めたきっかけ
大学病院以外の現場でも働いてみたいと考えていた時、病棟師長からN-MEC制度を紹介されて興味を持ちました。制度が始まった最初の年だったため前例はなく不安もありましたが、比較されず自由に挑戦できるのではないかと思い決断しました。
出向中の経験と大学病院との違い
検温、清潔ケア、術後観察、包交介助などを担当しました。ベッド操作が手動、吸引チューブや栄養チューブの交換頻度の違いなど、物品や手順に戸惑うことも多くありました。夜勤は看護師2名と看護補助者1名で行う体制で、責任の重さを強く感じました。方言交じりのコミュニケーションは温かく、印象に残っています。
地域での役割
自分の役割を強く意識する余裕はなかったものの、限られた医師数の中で看護師による観察やアセスメントの重要性を改めて感じました。
出向を通じての変化
「働く場所は大学病院に限らない」「一つの職場にこだわらなくてもよい」という価値観を持つようになりました。
キャリアの見直し
大きなキャリアプランを描くまでには至りませんでしたが、「選択肢は一つではない」と気づいたことは今後のキャリアを考えるうえで大きな収穫でした。
出向後の活かし方
退院後の生活に目を向けるようになり、患者さんの生活背景を意識した情報収集や支援を大切にするようになりました。
キャリアの広がり
「一つの職場にこだわらなくてもいい」という気づきが、看護師としてのキャリアに柔軟さを与えてくれました。
サポート体制について
大学病院の担当者が定期的に様子を見に来てくれたり、戻る際には配属希望を聞いてくれるなど安心できる体制が整っていました。
これから出向を考える方へ
新しい環境に飛び込むことは不安もありますが、大学病院とは異なる経験が必ず自分の糧になります。挑戦する価値は大いにあると思います。

「大学病院以外でも働ける、自分の看護の幅を知るきっかけに」
Aさん 看護師経験24年
出向前:産科病棟
出向先:長崎記念病院 一般病棟(急性期内科系)
出向を決めたきっかけ
上司からの勧めと、自宅から近い馴染みのある病院だったことが大きな理由です。当時は転職も考えていたので、新しい環境に飛び込むきっかけとして前向きにとらえました。
出向中の経験と大学病院との違い
通常のスタッフ業務を担当しました。感染対策やマニュアルが不十分で意見が通りにくい点、古い器具などに戸惑うこともありました。一方で、スタッフ同士の距離が近く、交流会などを通じて人脈が広がったことは大きな収穫でした。
地域での役割
病院間の連携を強める働きかけや、地域医療の現状を大学病院に伝える橋渡しのような役割を意識しました。
出向を通じての変化
大学病院で働けることの安心感や、トップレベルの医療を担っているという自信を持てるようになりました。また、地域で患者さんが「自分らしく生きる」ための支援を考えるようになり、価値観が大きく変化しました。
キャリアの見直し
緩和ケアの知識を深めたい、院内認定看護師の取得を目指したいと考えるきっかけになりました。
出向後の活かし方
緩和ケアが必要な患者さんに地域の医療情報を提供したり、意思決定支援に活かしました。現在の部署では十分に生かし切れていませんが、経験そのものは自分の看護観を形作る大きな糧となっています。
キャリアの広がり
「プライベートを大切にしながら働く」ことの大切さに気づきました。道に迷ったとき、出向はリフレッシュやキャリアの再構築に有効だと実感しています。
サポート体制について
制度の初年度だったため不安も多かったですが、看護部長との交流の場が励みになりました。大学病院とのつながりをもっと感じられる仕組みがあればさらに安心だったと思います。
これから出向を考える方へ
地域医療を学ぶには絶好の機会です。大学病院に戻れる安心感があるからこそ、思い切って外の病院を体験できます。環境を変えたいと感じている方には特におすすめです。






















