平成23年度 臨床研修指導医講習会(2011.11.25-26)

平成23年11月25〜26日の2日間、長崎にっしょうかんにて指導医講習会が開催され、長崎県内をはじめ、福岡、佐賀、大分など11の病院から38名の先生方、初日は看護研修センターの方々にもご参加いただきました。
今回の講習会は、昨年までの講習会から全面リニューアルして、楽しみながら受講できるように初めての試みをたくさん取り入れました!
テーマは【SMAP「Speak(話す)、Move(動く)、Active listening(聞く)、Positive learning(積極的にうごく)」】

指導者
前村 浩二 教授(長崎大学病院群医師臨床研修管理委員会委員長)
江崎 宏典 センター長(長崎医療センター 教育センター)
安武 亨 教授(長崎大学医学部 先端医育支援センター)
中桶 了太 准教授 (へき地病院再生支援・教育機構)
浜田 久之 センター長(長崎大学病院 医療教育開発センター)
宮本 俊之 副センター長(長崎大学病院 医療教育開発センター)
小畑 陽子 室長(長崎大学病院 医療教育開発センター 医師育成キャリア支援室)
松島 加代子 助教(長崎大学病院 医療教育開発センター 医師育成キャリア支援室)
受講者:38名
長崎大学病院、長崎市民病院、上戸町病院、佐世保市立総合病院、健康保険諌早総合病院、島原病院、平戸市民病院、上五島病院、嬉野医療センター、北九州市立八幡病院、大分県立病院

集合写真

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オリエンテーション

タスクの紹介から始まり、初の試みでアナライザーによるアンケートを実施しました。

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ワークショップ1「研修医が学びやすい雰囲気の作り方」

タスク:宮本先生
重要なポイント自己紹介の仕方では、絵を用いた自己紹介方法が紹介され、みんなで実践!

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宮本先生と小畑先生による「雰囲気の作り方の良い例、悪い例」
最初のオリエンテーションでの指導医の自己紹介は重要なポイントです!

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ワークショップ2「到達目標と修了規定、困った研修医への対応の仕方」

タスク:江崎先生、小畑先生
まずは、江崎先生より「新臨床研修における到達目標と修了規定」についてお話いただき、小畑先生より「長崎大学病院の修了規定」についてお話いただきました。
その後、別室にて「困った研修医の例とその対応」についてグループワークを行いました!

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そして、自己紹介とグループの意見の発表です。

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ワークショップ3「初期研修と医療安全」

タスク:小畑先生
ここでは、研修医が行う医療行為において、問題が発生した時に指導医がどう対処すべきかを話し合います。
医療安全に関する事例を6つ提示し、①何が問題か ②患者・家族への対応 ③研修医への対応をどうするか ④組織人としてどう動くか ⑤どのような予防策をたてるかをグループで検討しました。

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ワークショップ4「研修医へのフィードバック」

タスク:浜田先生
ここからは、研修医の先生方にも参加していただき、6ブースに分かれます。
指導医が研修医に指導し、その指導の仕方をグループで評価し、議論を行いました。

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研修医の先生方による迫真の演技に、「研修医の先生の芝居が上手だった。」「研修医の演技(特にうつ状態)がすばらしく、思わず涙が出そうになった。」「研修医の先生方に感謝したい。」との感想をいただき、大好評でした!

ワークショップ5「研修医との意見交換から医師のプロフェッショナリズムを考える」

タスク:安武先生
このワークショップでは、グループで下記の話題から1つ選んで、議論し、発表します。
① 良い指導医とは、悪い指導医とは?
② 良い研修医とは、悪い研修医とは?
③ 初期研修2年間で、到達させたいことは?
④ 指導して最も嬉しかったこと。最も辛かったこと。
⑤ 自分が教えた思い出に残る研修医。自分が教わった思い出に残る指導医
⑥ 自分の研修医の頃VS今の研修医(昔と今の比較から感じること)

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グループワークの後は、研修医の先生からの質問コーナーもあり、「尊敬する人は誰ですか?」「病棟でうまくやるコツはありますか?」などなどざっくばらんな感じでした。

ワークショップ6「初期研修におけるふりかえり学習法」

タスク:中桶先生
1日目最後のワークショップでは、中桶先生のスキンヘッド時代の写真が!!

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1日目無事終了。

2日目は、昨日のワークショップ6「初期研修におけるふりかえり学習法」の続きから始まりました。
タスク:中桶先生、小畑先生
まず、中桶先生よりアンケートのコメント紹介があり、やはり、研修医の先生方にご参加いただいたのが大好評でした。
次に、小畑先生より長崎大学病院のポートフォリオの紹介があり、研修医役、指導医役に分かれてフィードバックシートの利用の仕方を実践しました。

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ワークショップ7「初期研修における地域医療研修、関連病院での研修」

タスク:中桶先生
ここでは、大学以外の研修で何を学ぶべきか等について議論し、知識を深めます。
地域研修の魅力、大学と何が違うか、何を研修目標とすべきか、研修の売りは何か、などをグループで話し合いました。

ワークショップ8「卒前卒後研修の充実のために」

タスク:江崎先生、安武先生、浜田先生
ここでは、学部から卒後までの研修を充実させ、日本一の研修病院にするためにKJ法を用いて議論をおこないます。
KJとは考案者、川喜田 次郎氏のイニシャルで、KJ法とは小集団で問題点やアイデアをまとめる際に有用な方法です。

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安武先生による「卒前教育のトレンド&長大医学部の取り組み」では、眠気覚ましの運動を交えながら、医学部の臨床実習、医師国家試験、Active Learning、教養教育についてお話いただきました!

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次は、浜田先生による「卒後教育トレンド&長大病院の取り組み」
キャリア支援室で発行しているキャリア新聞などを紹介しました。
キャリア新聞は医療教育開発センターのホームページからも見れますので、ぜひ一度ご覧ください!
http://www.mh.nagasaki-u.ac.jp/kaihatu/career/

ワークショップ9「理想の研修指導医となるために」

タスク:宮本先生
いよいよ最後のワークショップ!!
指導医の皆さんが明日から何をするかを議論し、理想の指導医像(個人としてやるべきこと)をスケッチブックに書いて、各グループ内で発表しました。
2日間で、先生方は絵もお上手になられたようです。

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最後に、長崎大学病院群医師臨床研修管理委員会委員長の前村先生より、ご挨拶いただき、修了証が渡されました。
これで、みなさんは厚生労働省認定の指導医です。

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【感 想】

◆新臨床研修制度になってからの研修医指導に、指導技法をあまりよくわからず、やや消極的であったが、今回参加することで、理論を学ぶことができ、明日から役に立てると思います。
◆指導法について、新しい発見があった。モチベーションがあがった。
◆臨床教育に関して、ずいぶん理解を高めることができた。これまで臨床教育に関わってきていない自分に気付き、いいきっかけになった。
◆この研修に参加して、研修医に対する関わり方を把握でき、今までよりも積極的に指導、教育することができそうです。
◆プログラムが多彩で有意義だった。新しい知識だけでなく、discussionの方法も斬新で興味深かった。明日からの研修医に対する態度も大きく変化するだろうと期待できる。長崎にもっと多くの若者が集うよう、頑張りたいと思った。
◆研修医も指導医も、研修についてわからないこと、不安が多いことに間違いないと思う。その不安、溝を埋め、楽しく、充実した時間を過ごすためにも、本レクチャーはよいものであった。

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