研修医&新人看護師合同 災害研修セミナー(2015年6月20日)
日時 : 平成27年6月20日(土)13:00~19:30
場所 : ながさき式見ハイツ(長崎市四杖町2671-1)
対象 : 研修医1年次、新人看護師
テーマ: 医療人として災害に備えよう!
目 的: 医療人として災害に遭遇した場合に備えるために、
基本的な知識と技術を習得する
到達目標:①トリアージの基本知識の習得をする。
②チームワークの重要性を体験する。
6月20日(土)、ながさき式見ハイツで、1年次研修医と新人看護師を対象とした災害研修セミナーを開催しました。研修医46名、看護師39名、合計85名の新人職員が参加。4時間半に及ぶ実習と講義で災害時の医療についてみっちりと学習しました。
同セミナーは机上シミュレーションとトリアージ実習、そして講演の3部構成。講演では新潟市民病院整形外科 救命センターの伊藤雅之先生をお招きして、平成19年7月に起きた新潟中越沖地震についてご講演いただきました。
参加者からは「想像していた以上にためになりました。日頃から災害時を想像してトレーニングすることが大切だと思いました」「災害現場の中で一人の医療人として人を助けたいと思えるようになりました」などの感想があり、大変好評でした。
11:00~ スタッフ会議
スタッフはセミナー開始より2時間早く会場入りし、ミーティングをしました。
研修医2年次の先生3人がインストラクターとして、学生から9人が患者役として参加してくださいました。
ミーティングでは、まず自己紹介をした後、それぞれの担当に分かれて役割を確認しあいました。
13:00~ 開会宣言&スケジュール説明
開会の挨拶では医療教育開発センターの長谷敦子教授が登壇。災害研修の意義について話し、若き医師と看護師を激励しました。
また毎年恒例のウェーブでは、隊長のM先生が指揮をとり、いつも以上に元気な波が誕生! オープニングの掴みは上々です。
その後、救命救急センターの山下和範先生から、1日のスケジュールと研修内容、注意点について説明がありました。
13:15 机上シミュレーション & トリアージ実習
机上シミュレーション
大災害が発生したと仮定して、長崎大学病院に運ばれてくる多数の負傷者の受け入れ態勢を整える訓練です。長崎大学病院の平面図をもとに、病院長、各診療科の医師、看護部長、研修医、看護師などの役職を示すマグネットを配置させます。対策本部や診療スペースはどこにすべきか、どのような人員配置が有効的か……など、グループごとに意見を出し合ってまとめます。最後にはそれぞれのグループで出した内容を発表しました。
トリアージ実習
多くの負傷者が出たときに、患者の重症度、緊急性をみて治療の優先順位を決める訓練です。まずは、トリアージの基本について宮本俊之先生から説明を受けました。実習では、グループ毎に症例の違う7ブースを回り、参加者全員が1症例ずつ見ました。最後は大災害の現場を仮想して、たくさんの被災者を相手にするトリアージ実習を体験。災害による混乱状態での対応の難しさを学びました。
16:45~ 講演「震源地で初動医として働いて」
講師 新潟市民病院整形外科 救命センター 伊藤 雅之 先生
15人の死者、2000人もの重軽傷者が出た新潟中越沖地震(平成19年7月)において、初動医としてご尽力された伊藤先生に、当時どのような対応をとられたのかについて講演していただきました。2つの訓練を終えたばかりの参加者にとって、更なる災害への備えの必要性を痛感させられる内容でした。講演後には多数質問が出て、関心の高さがうかがえました。
17:30 修了式
修了式では全体のフィードバックが行われた後、表彰が行われました。グループ賞として、机上シミュレーションの上位2チーム、トリアージ実習の上位2チームが表彰されました。今年はトリアージ部門の2チームが拮抗して、同時優勝となりました。 また、個人賞では医師2人、看護師2人にベストパフォーマンス賞が送られました。
机上シミュレーション部門(グループ賞)
第1位:キウイ(E班)
第2位:チーム Nature(H班)
トリアージ実習部門(グループ賞)
第1位:別格(A班)、チーム田中トモキチ(I班)
ベストパフォーマンス賞
【机上シミュレーション】
Y 先生
【トリアージ】
W 先生
【机上シミュレーション】
I 看護師
【トリアージ】
N 看護師
17:45~ バーベキュー
4時間半におよぶ研修セミナーの後は、楽しいBBQ! 梅雨の晴れ間に恵まれ、五島灘を見下ろす眺望をバックにビール&BBQを楽しみました!