教授からのメッセージ

長崎大学病院救命救急センター センター長:田﨑修 ドクターカー「龍馬」の運行を開始
長崎大学病院救命救急センター
センター長  田﨑 修

 2012年5月より、長崎県初となるドクターカー「龍馬」の運行を開始致しました。
 ドクターカーの運用方法は、医師や看護師等が医療器具を搭載した緊急車両に乗り込んで救急患者の下へ駆けつけ、治療をいち早く開始するというものです。長崎市消防局との間で設定した「キーワード」にかかる患者さんが発生した場合、救急車の出動とほぼ同時に救急現場へ駆けつけます。「キーワード」は、突然心臓が止まった場合や、事故で患者さんが車内に閉じ込められた場合等、速やかに医師が駆けつけ早期から治療を開始した方がよい状態を設定致しました。これまでも、消防局から駆けつける救急救命士によりある程度の処置を行うことはできましたが、その範囲は限定的でした。ドクターカーの導入により、早期からの人工呼吸や、点滴、チューブの挿入、痛みどめの投与等が可能になり、その処置範囲は大きく拡がることになります。これにより、重篤な患者さんの救命や後遺症の軽減につながることを期待しています。
 「龍馬」という愛称は、長崎にゆかりが深く、幕末の時代困難に立ち向かい改革を起こした坂本龍馬にちなんで命名させていただきました。当院のドクターカーが「龍」や「馬」の如く迅速に現場へ駆けつけ、一人でも多くの重症患者さんを助けられるよう、スタッフ一同頑張って参ります。
平成24年6月1日