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医科初期臨床研修

研修医の声(平成26年度)

医師のキャリア形成を考えて、臨床研修と研究を並行しています。(研修医、かつ大学院生)

井山 慶大 先生

井山 慶大 先生

東京都出身、長崎大学卒業。現在は研修医2年次で、研修医室では頼れる兄貴的存在。アカデミックコース(臨床研修をしながら大学院に通えるコース。詳しくは※1)を選択していて、臨床研修と大学院の研究を並行して行っている。

スタッフ:
井山先生は大学時代からNU-CLEAR trainingプログラム(医学部教育過程や臨床研修と並行して大学院教育過程を履修できるプログラム。詳しくは※2)に通っておられたそうですね。受け始めた時期と、キッカケを教えてください。
井山先生:
医師のキャリア形成において『学位取得』は上級医になるために大切なステップです。しかし、臨床の現場にいると大学院に通う時間を作ることは難しい。だとしたら、一番時間に余裕がある学生時代から通い始めて、初期研修ではアカデミックコースに入り、研修と研究を両立できればベストだと考えたのです。順調に進むことができたら20代のうちに学位を取ることができます。そう考えて大学4年次から受け始めました。
スタッフ:
臨床研修と研究の両立は大変ではないですか?
井山先生:
大丈夫です。忙しいときもありますが、業務を19時に終わらせることは不可能ではありません。その後に研究に行っても、十分に睡眠時間を確保できる時刻に帰宅できます。飲みに行ったり、後輩とテニスしたり、プライベートな時間も作れています。僕の場合幸いだったのが、学生時代に大学院の座学の単位をとり終えていることです。今、研究に打ち込めることは大きいですね。
スタッフ:
充実の日々ですね! ところで研究のテーマは?
井山先生:
学位論文に発展させるかどうかは未定ですが、今の研究テーマは「窒素含有量と甲状腺がんの関連について」です。福島の原発事故と甲状腺ガンとの関係性を調べています。被災地、原発に関する被ばく医療に関して興味があったんです。研究で得た知識を救急医療の臨床でも応用することができると考えています。
スタッフ:
なるほど。また、初期研修ではトライアングルコース(※3)を選んでいますが、それはどうしてですか?
井山先生:
一番の理由は、たすきがけ研修プログラムと違い、各病院で希望の診療科をいいとこどりで回れることです。例えば、僕は長大病院以外に済生会長崎病院と長崎みなとメディカルセンター市民病院で研修します。済生会病院は麻酔科に常勤医師がおられるし、整形外科にもスペシャリストがおられます。また、初期~2次救急の患者さんを多く受け入れていることもあり、手術件数がとても多いのが特徴です。僕は麻酔と整形を回り、多いときで1日4回手術に入らせていただいて、みっちり手技を学びました。一方、市民病院では循環器内科を中心に回る予定です。市民病院は心筋梗塞の急患を受け入れている循環器内科が強い病院なんです。
スタッフ:
計画的に進めておられますね!!! 最後にこれからアカデミックコースを選ぶ方にアドバイスを下さい。
井山先生:
ある程度、人生設計を考えて臨んだほうがいいでしょう。大学院では臨床の研究室に入ることもできますが、自動的にその診療科に入局せざるをえない状況になりかねません。研修医になると学生時代と考えが変わる人は多いから、最初から道を狭めることはないと思います。入局先がしっかり定まっている人以外は、将来に影響しない、応用がきく研究室をおすすめします。
スタッフ:
ありがとうございます。引き続き頑張って下さい!!

(※1)アカデミックコース

長大病院雇用でNU-CLEARプログラムの大学院生である研修医が対象。初期臨床研修中に大学院に通えるコース。大学院の研究活動は、臨床研修の時間帯を避けた平日の夜間か休日に行うことが原則のため、研修病院は長崎大学病院、長崎みなとメディカルセンター市民病院、長崎原爆病院、済生会長崎病院に限られる。
詳しくはこちら

(※2)NU-CLEAR training プログラム

長大医学部3年生以上で大学院進学を希望する学生、もしくは長崎大学病院及び長崎大学が指定する病院で卒後臨床研修を受ける初期臨床研修医が対象。医学部教育課程や卒後臨床研修と平行して大学院教育課程を履修できるプログラム。医学生の場合は大学院進学の段階で履修時間が単位化される。
詳しくは長崎大学医歯薬学総合研究科学務課大学院係(TEL:095-819-7009)。

(※3)トライアングルコース

新・鳴滝塾と長崎大学病院が連携して実施している臨床研修プログラム。長大病院と、長崎県内の研修病院16施設から2つを選んで研修する。同コース希望者は、マッチング前までに長大病院医療教育開発センターに相談(病院の組み合わせ方、ローテーションの回り方についてなど)のこと。
詳しくはこちら

熱心な指導医と研修に打ち込める環境、長大病院に間違いなし!!!

唐田 博貴 先生

唐田 博貴 先生

埼玉県出身、富山大学卒業。常に道なき道を進んできた個性派の先生です。「富山大学の後輩には『長大病院においで』と誘っていますよ」とありがたいお言葉。

スタッフ:
ご出身は埼玉、大学は富山に進まれて、なぜ長崎大学病院を選んだのですか。
唐田先生:
魅力的な先生方がいらっしゃるからです。僕が通っていた富山大学に現在、長大病院病態病理学教授の福岡順也先生と第二内科の田代将人先生が在籍しておられました。おふたりともカリスマ的で、熱血な人柄と話の面白さに魅せられました。
実際に長大病院を選んで間違いなかったなと思います。他の病院に行くより絶対楽しい。一番感じることは教育熱心な指導医が多いこと!サマリーに関して細やかなチェックをくださいます。自由に動ける時間もあるし、僕の考え方を尊重してくださりつつ、道筋を指し示してくださいます。また、他大学出身の先生が多く、派閥がないのもいいですね。
スタッフ:
他大学出身の先生にも居心地が良い指導体制も整っているんですね。
唐田先生:
そうですね。教育体制という意味では医療教育開発センターの体制も整っています。センター専任指導医が熱心だし、事務作業を補助してくれるコンシェルジュもいて、研修に集中できる環境が保たれています。
また、市中病院ではなく大学病院を選んだ理由は、医学生が回る教育機関が自分に合っていると思ったから。後輩からの質問に分かる内容ならば答えますが、分からない場合は疑問を共有することができる。僕にとっても成長になります。
スタッフ:
それは大学病院ならではですね。ところで、唐田先生は今後のキャリア作りをどう展望していますか?
唐田先生:
海外で医療に携わりたいと思っています。留学かそれ以外の方法も模索するつもりです。長大病院では研修医のための英会話教室(※5)が行われています。また、専属指導医に留学経験のある古賀智裕先生がいらっしゃいます。勉強をしながら、僕なりの道を探りたいですね。
スタッフ:
自分だけの道を探すマイノリティさ、唐田先生らしいですね♪

実は唐田先生、唯一の英会話教室皆勤賞です!
右は英会話教室講師のイアン先生、同僚の研修医と一緒に。

感染症を学ぶ上で他にはない魅力的な環境です!

菅野 恵也 先生

菅野 恵也 先生

岩手県出身、岩手医科大学卒業。長崎でのカルチャーショックは日の長さ。「長崎は昼間が長いですね」と驚きの表情!

スタッフ:
岩手県生まれ、岩手県育ちの菅野先生。長崎大学病院を選んだ理由を教えてください。
菅野先生:
学生の頃から、感染症に興味があったのですが、僕が育った岩手県には専門医は少なく、認定病院もありません。その点、長崎には感染症の専門医も指導医も多く、恵まれた環境だと聞き見学に来ました。実際に熱研内科を見て、いろいろな大学や研究機関から人が集まっているのを目の当たりにしました。活気にあふれていて、開かれた空間だと魅力的に感じたんです。
また、長崎に惹かれたもうひとつの理由は、町の雰囲気です。町全体の温かさと、文化の深さを感じて「住んでみたい」と思いました。
スタッフ:
ぜひ長崎の暮らしも楽しんでくださいね。研修の日々はどうですか?
菅野先生:
今は腎臓内科を回っています。実際、自分で思ったようには進まないのが現状で、毎日必死ですね。2カ月って思っている以上に早いです。
ところで、次のローテート先は、当初予定していた診療科から検査部に変えました(※1)。腎臓内科を回っている間にデータを見ることの大事さを感じたんです。例えば、血液培養の検査をオーダーしたとしても、どのように検査が行われているかは、見ることができません。規模が大きい病院だと一層見る機会は少なくなります。しかし、検査データを理解し、解析できないと患者さんへの助言もしっかりとできないと感じたんです。検査部でデータの出し方、見方をじっくりと勉強するつもりです。
スタッフ:
変更できて良かったですね!!!
菅野先生:
また、先日は外来研修に行きました。長大病院での診療と違い、短い時間で患者さんの声を聞き、判断して、伝えることが求められ、とても勉強になりました。それと、地域が違うと患者さんの雰囲気や疾患、施される医療も違うことを知りました。いろんな病院で診療することで、学ぶ機会が広がりますね。
スタッフ:
長大病院のシステムをしっかりご活用いただいている様子。もっと使って充実した2年間にしてくださいね!

外来研修ではバラエティに富んだ症例を経験できます。骨折をモニターで見ている様子。

上五島病院への外来研修にはヘリコプターで行きます。飛行時間はわずか25 分ですが、その間に長崎港や五島の島々など長崎らしい風景を見下ろすことができます。

(※1)ローテートの変更

ローテートは長大病院への入職前に決定しますが、研修中でも1カ月前であれば変更することが可能です。多くの研修医が変更しています。

長大病院でチャンスを掴みまくっています!!!

增田 真吾 先生

增田 真吾 先生

北海道出身。北海道大学医学部卒業後長崎大学病院へ。大学時代はテニス部に所属していたスポーツマン。「長崎で念願だった軍艦島に行ってきました」と、プライベートも充実のご様子です♪

スタッフ:
增田先生は北海道生まれ、北海道育ちでこれまで長崎とはご関係はなかったですよね。なぜ、長崎大学病院を選んだのですか?
增田先生:
熱研内科に行きたかったからです。高校時代から感染症に興味があり、いろいろな場所で口にしていたら、幸運にも北海道にいながら長大病院の熱研内科のドクターと出会うことができたんです。その縁で、熱帯医学研究所がベトナムで展開している疫学調査にも同行させていただきました。
スタッフ:
ベトナムへ!? 学生時代から熱研内科とつながっていたんですね。
增田先生:
そうなんです。ベトナムでの2週間は濃かったですね。向こうはデング熱が多いのですが、研究では気候や生活環境、生息する蚊の種類など、あらゆるデータを調べて、それ以外の感染症の可能性も洗い出します。とても勉強になりました。そして「世界中の感染症の現場に立ちたい。疫学調査をしたい」との思いが強くなり、長大病院熱研内科及び熱帯医学研究所は、今まさに目指す方向性だと感じたんです。
スタッフ:
なるほど!!! また、增田先生は初期研修でトライアングルコース(※1)を選んでいますが、それはどうしてですか?
增田先生:
ファーストタッチでの判断力を身につけたいと考えたからです。お話したように、僕は将来、疫学調査に携わりたいのですが、それには臨床の経験も非常に大事だと思っています。それに加え、僕自身、救命救急を経験したい。一見異なる3つの希望を満たして、納得できる形を考えたらトライアングルコースだったんです。
その点、長大病院の外来研修(※2)は非常に魅力的ですね。実践に勝る練習はないと感じます。僕はこの1カ月で4回行かせていただきました。
スタッフ:
充実した1カ月だったんですね。
增田先生:
最初の外来研修ではおぼつかなかったけれど、4回目はできることが増えましたね。毎日、自分の至らないこと、勉強しなければならないことが見つかり、時間が足りないと感じます。ずっと、病院に泊まっていたいくらいです(笑)。でも、翌日のために睡眠を取るようにしていますよ。
スタッフ:
今、一番やりがいがあるのは何ですか?
增田先生:
学会準備ですね。ローテート中の検査部で「学会で発表する?」と声をかけていただいたんです。「ぜひ!!!」と答えました。業務の合間に、学会用の資料集めや準備をしています。
また、昨日メンター(※3)と食事をして、学内の国際的に活躍しているドクターを紹介してもらえることになりました。出会いあり、経験できる機会も豊富で、長大病院はチャンスを掴めるいい環境だと思います。
スタッフ:
たくさんチャンスを掴んでください。最後にマッチングを控えた医学生にメッセージをお願いします。
增田先生
僕は学生の頃から、一見進路とは関係がない診療科でも「感染症をやりたい」とアピールしています。そうすることで、人脈がつながり、道も広がります。幸いにも、僕の周りにいた先輩ドクターは「何かを教えたい」「世話してあげたい」という方が多かったんです。だから、まったく違う診療科で、言いにくかったとしても、素直にやりたいことを伝えてみてください。きっと多くの先輩が助けて下さります。

(※1)トライアングルコース

長大病院と16の協力病院中2病院以上を選んで2年間で回る研修プログラムです。
トライアングルコース以外にも、基本プログラムの1年を長大病院、もう1年を協力病院で研修する「たすきがけ研修プログラム」のほか、早い段階からスペシャリストを目指す「感染症コース」「家庭医・総合医コース」「外科ハブコース」など、プログラムコースは多彩。それぞれの研修医のニーズに合わせてオーダーメイドできます。

(※2)外来研修

センター専任指導医とともにプライマリ・ケア協力病院に行き、指導医が見守る中、研修医が外来診療をします。写真は增田先生の初外来研修の様子。初日ながらたくさんの患者さんの診療をしました。

(※3)メンター制度

仕事やキャリア形成において手本となり、メンタル面での助言や指導をしてくれる先輩医師。研修医自身が約70人の先輩医師の中から選びます。いつでも、どんなことでも相談できる、心強い存在です。

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