PET/CT検査予約システムについて

(長崎大学病院 PET・分子イメージングセンター)


長崎大学病院では平成22年7月1日よりPET/CTの院外医療機関からの検査予約をお受けすることができるようになりました。

適応疾患

長崎大学でのPET/CTは、保険診療での運用を目的としており、適応疾患は 1) 悪性腫瘍(除く早期胃癌)の病期診断又は転移・再発の診断 2) 難治性部分てんかんの術前診断 3) 虚血性心疾患のバイアビリティ診断 となります。

適 応

1)の悪性疾患につきましては、従来まであった疾患名のしばりが4月より無くなり、早期胃癌以外の悪性疾患に適応が広がりました。ただ、現在も治療効果判定目的の検査は保険で認めていない、などのCTなど他の画像診断にはない制限が継続しております。 運用につきましては、保険診療の範囲内の検査を行っていく予定です。検診目的の検査につきましては現在行っておりませんので、ご了承ください。また、悪性疾患であっても上述の「治療判定目的」と判断されるケースなど、保険適応外となる場合もありますので、そのような場合は個別に対応させていただきます。 悪性腫瘍以外(上記の2)、3))については、検査法が大きく異なります。依頼件数もごく少数と思われますので、個別に対応させていただきます。

予約の方法

院外からのご予約の方法については、医療機関から、地域医療連携センター(TEL: 095-819-7930, FAX: 095-819-7305)に専用のPET予約申し込み用紙(PDF WORD)でFAXしていただく形となります。地域医療連携センターより折り返し予約報告書を15分以内にFAXで返送致しますので、患者さんに予約票とPET注意事項(主治医用・患者用)→「主治医用」(1枚)」をお読みください。その後、患者さんに説明していただき、患者さんには「患者用」(3枚)をお渡しください。 ご予約後、PET担当医が病名・経過などから総合的に判断して、明らかに保険適応とならない場合、検査が実行不可能と思われる場合(重症の糖尿病や、閉所恐怖症、全身状態不良など)などはこちらからご連絡して中止させていただく場合もございますので、ご了承ください。

検査場の注意事項

PETを実際に利用していただくに当たって、FDG PETの特性上、検査前に様々な注意事項があります。

#1:最も重要なことは、絶食の徹底です。FDG PETは糖代謝を見る検査ですので、血糖、インスリン値に影響を与えるものはすべて影響します。検査前の絶食時間は最低4時間。さらに飲料水も糖分の入ったものは避け、点滴などがある場合も可能な限り生理食塩水に切り替えていただくこととなります。食物残渣が胃内にあるかないかの問題ではございませんので、ご理解ください。また、直前の激しい運動も、筋肉の代謝を高めてしまうため避けてください。
糖尿病については、コントロールされている場合は多少血糖値が高い場合でも検査可能ですが、著しいコントロール不良例や絶食にて高率で低血糖発作が誘発される可能性がある場合などは、あらかじめPET検査室までご相談ください。

#2:次に重要なことは予約時刻の厳守です。長崎大学ではFDG PETをデリバリーで運用しています。このため、検査時間より早い時間には薬が病院まで到着しておりません。逆に予約時刻より大幅に遅れて来院されると、FDG PETの放射能が半減し、検査ができなくなってしまいます。このような事情がありますので、患者様には時間厳守を確実にしていただくよう、お願いしてください。検査時間は2時間強ですので、前後の受付・会計の時間も考えますと、ほぼ半日の検査とご理解いただいた方が安全です。

#3:検査費用については、保険点数8625点(虚血性心疾患目的の場合は7500点)となり、その他諸費用も含めますと、患者さんの外来カウンターでの支払額はおよそ3万円強となります。高額な検査ですので患者さんのご了承を得るよう、よろしくお願いします。また、長崎大学病院以外の病院に入院されている患者さんを長崎大学病院の外来としてPETを行う場合には、その費用負担について、DPC適応病院と適応外病院において違いが発生します。あらかじめ、お互いの会計担当者間での打ち合わせが必要になりますので、よろしくお願いいたします。 以上不明な点がありましたら、検査予約の方法については地域医療連携センター(TEL: 095-819-7930, FAX: 095-819-7305)に、個別の検査適応やその他PET検査の細かい内容についてはPET検査室(095-819-7581)までご連絡ください。