国内初、長崎大学とメディカル・プリンシプル社が
 感染症医療人の育成を目的とした協定を締結

 関係者による記念撮影

 国立大学法人長崎大学(所在地:長崎県長崎市、学長:河野茂、以下「長崎大学」)と、株式会社メディカル・プリンシプル社(所在地:東京都港区、代表取締役社長:由良芳從、以下「MP社」)は、感染症医療人の育成支援等を目的とした協定を結ぶことに合意し、2021年7月9日(金)、長崎大学で協定締結式を執り行いました。
 国立大学と民間の医師紹介会社が協定を結ぶのは、国内初の取り組み(「長崎大学調べ」2021年7月9日(金)時点)となります。

【背景】
 今回、新型コロナウイルスの対応において、全国的に感染症を専門とする医療人材が不足しているということが露呈しました。そこで感染症に強い長崎大学では、今年4月1日に長崎大学病院に感染症医療人育成センターを設置。感染症研究及び臨床において国内外で活躍できる人材の育成に力を入れています。
 一方、国内17か所の拠点を通じて、地域密着型で医師紹介等の事業を展開しているMP社は、「ドクターの生涯価値の向上」「医療施設の価値創造への貢献」の理念の下、医師・医療施設に対する就職・転職に関する情報提供、「DOCTOR’S MAGAZINE」(※1)などによる幅広い情報発信等により、医師の多様な働き方を支援しています。また、コロナ禍においても医療の現場を支える様々な取り組みに挑戦しています。

【協定締結の目的】
 上記背景と、将来的な感染症の医療人材の育成と支援を理由に、長崎大学とMP社は、国内初の試みとして、国立大学と民間の医師紹介会社の枠を超え、包括協定を結ぶことになりました。

【連携事項】
(1)感染症医療人の育成支援に関すること。
(2)感染症医療人を目指す医療者等への情報発信に関すること。
(3)実施する感染症医療に係る情報発信に関すること。
(4)その他感染症医療に係る広報に関すること。

【今後の展望】
 今回の協定締結にあたり、長崎大学とMP社は、コロナ禍を契機に、将来的に益々重要性が高まるであろう感染症医療人の支援と持続的な育成を目指していきます。長崎大学の「感染症医療人育成センター」の活動を、医師・医学生の登録会員数13万人超(※2)の独自ネットワークを持つMP社の「民間医局コネクト(※3)」「レジナビ」サイトや発行部数6万5千部の月刊情報誌「DOCTOR’S MAGAZINE」などを通じ、両者連携のもと、情報発信を行います。

【長崎大学・長崎大学病院について】
 長崎大学は日本で初めて体系的な西洋医学教育が行われた医学伝習所を創基としており、160年を越える歴史があります。特に江戸時代末期、出島を介して入ってきたコレラ等の感染症に対する防波堤として果たしてきた役割は大きく、長い歴史の中で培われた知見によって数多くの人材を育成・輩出してきました。2020年には長崎港に停泊していたクルーズ船コスタ・アトランチカ号での新型コロナウイルスの集団感染(クラスター)の対応において、長崎大学の医療従事者や研究者が多く活躍し長崎の医療を支えました。
 また、長崎大学病院は、特定機能病院、高度救命救急センター、総合周産期母子医療センター、がんゲノム医療拠点病院、新型コロナウイルス感染症重点医療機関等の指定を受けており、地域医療を支えるとともに、高度・先端医療の推進と若手医療人の育成にも尽力しています。

【メディカル・プリンシプル社について】
 MP社は、阪神・淡路大震災を原点に、「医療の現場を支えたい」との想いで1997年に創業。「民間医局」ブランドでの医師紹介や2002年からの「レジナビFair」(※4)開催など、パイオニアとして常に新たな事業に取り組み、近年でもオンライン事業や医療機関向けソリューションビジネスなどに積極的に取り組んでいます。
 こうした医師のキャリア・コンサルティング活動や、「DOCTOR’S MAGAZINE」、「民間医局コネクト」などの様々な情報提供により、「医師の生涯価値の向上」に努めています。


※1「DOCTOR’S MAGAZINE」:1999年創刊のドクターのヒューマンドキュメント月刊誌
※2 医師・医学生の登録会員数:約13万4千人、契約医療機関:約1万3千施設
※3「民間医局コネクト」:研修医・若手医師向けスキルアップを目指し、交流を促進する情報サイト
※4「レジナビFair」:日本最大規模の医学生・研修医向け研修病院合同説明会。毎年全国9会場で開催。病院2350施設が出展、来場医学生1万人(2019年実績、数値はのべ)、2020年はオンライン開催


[記事:総務課(広報・評価)]