長崎大学病院がん診療センター

センター概要

放射線治療部門

 
がんの患者様に対して、放射線治療という、
もう一つの有効ながん治療の選択肢を提供できるよう取り組んでおります。

 

ご案内

 手術に代わる“切らずに治すがん治療”として、あるいは、年齢や体力的な問題、病状のため、できるだけ“負担の少ないがん治療”を選択される方の治療法として、放射線治療を受けられる患者様は増加してきています。このような患者様に対して、より効果的で、より安全な放射線治療を実践いたします。
 あらゆるがん種に対して、根治から緩和まで対応します。
 根治照射としては手術拒否例を含め、広く対応致します。
 特に肝細胞癌や肺癌に対しては体幹部定位放射線治療(SBRT)、頭頚部癌や前立腺癌に対しては強度変調放射線治療(IMRT)という高度な技術を要する照射法を用いて治療しており、高い治療成績をあげています。
 緩和照射としては転移性骨腫瘍や転移性脳腫瘍の症状緩和などが良い適応です。
当院で実施できる放射線治療
A.外部照射 (体外から病変部に放射線を照射する方法)
・通常の放射線治療
《対象疾患》  ほとんど全ての種類のがん
・定位手術的放射線治療(SRS:1回照射)
《対象疾患》  頭蓋内の腫瘍や血管性病変など
・定位放射線治療 (SRT:複数回照射)
《対象疾患》  脳腫瘍、肺がん、肝臓がん、腎臓がん、転移性脊椎腫瘍など
・強度変調放射線治療(IMRT)
《対象疾患》 脳腫瘍、頭頚部がん、前立腺がんなど
B.内部照射 (体内から病変部を強く照射する方法)
・高線量率192Ir 線源による密封小線源治療
《対象疾患》 子宮頚がん
・低線量率131I 線源による非密封小線源治療
《対象疾患》  甲状腺がん、甲状腺機能亢進症

スタッフ紹介

 日本医学放射線学会放射線治療専門医、放射線治療品質管理士、医学物理士、放射線治療専門放射線技師、などの資格をもったスタッフにより運営されています。
放射線科医師 東家 亮、江川 亜希子
本多 功一、田崎 裕太郎
診療放射線技師 川内野 友彦、大塚 明子、山崎 寛文
磯道 史崇、橋口 修卓、中村 卓弥

診療実績

A. 施設の放射線治療部門について
  長崎大学
放射線治療部門の病床数(放射線科ベッド数) 17
日本医学放射線学会 専門医修練/修練協力機関認定 認定
日本放射線腫瘍学会 施設認定 認定
B. 放射線治療部門の構成スタッフについて
  長崎大学
放射線治療を担当する診療放射線技師数 6
放射線治療専属の診療放射線技師数 4
*放射線治療に関わる各種の資格取得者数 長崎大学
日本医学放射線学会「放射線治療専門医」 4
放射線治療品質管理機構「放射線治療品質管理士」 4
医学物理士認定機構「医学物理士」 4
日本放射線治療専門放射線技師認定機構「放射線治療専門放射線技師」 3
C. 放射線治療部門の設備について
外部照射装置:ライナック装置 ○ライナック×2
特殊外部照射装置:ガンマナイフ
密封小線源装置:192Ir または 60Co ○192Ir
密封小線源装置:125I(前立腺組織内照射用)
温熱療法装置
D. 放射線治療実績
2022
年度
実績
2021
年度
実績
2020
年度
実績
2019
年度
実績
2018
年度
実績
2017
年度
実績
・新規放射線治療患者実人数(新患) 562 594 595 604 568 556
・放射線治療患者実人数(新患+再患) 637 701 717 695 650 674
*放射線治療(外部照射)
・新規放射線治療患者実人数(新患) 557 572 576 593 560 542
・放射線治療患者実人数(新患+再患) 632 679 697 684 641 659
*密封小線源治療
・腔内照射をおこなった実人数 15 27 44 20 12 7
・組織内照射をおこなった実人数 0 4 4 5 10 14
 (うち、前立腺癌に対する治療) 0 4 4 5 10 14
*非密封小線源治療の実人数
  塩化イットリウム(90Y:ゼヴァリン®) 0 0 0 0 0 0
131I 内服療法 37 45 36 46 54 54
・定位放射線照射(脳)の実人数 25 33 43 43 19 36
・定位放射線照射(体幹部)の実人数 67 81 30 49 40 44
  肺癌に対する定位放射線照射 35 35 22 42 25 19
肝癌に対する定位放射線照射 14 21 8 7 15 25
骨転移に対する定位放射線照射 16 24 - - - -
その他の疾患に対する定位放射線照射 2 1 - - - -
・強度変調放射線治療(IMRT)の実人数 206 170 146 118 147 108
  頭頚部癌に対するIMRT 104 65 66 51 63 49
前立腺癌に対するIMRT 24 21 23 22 31 25
脳腫瘍に対するIMRT 28 41 25 22 27 29
骨腫瘍(含:転移)に対するIMRT 4 3 2 2 3 0
その他の疾患に対するIMRT 45 40 21 20 17 6
E. 放射線治療の原発巣別新規患者数
2022
年度
実績
2021
年度
実績
2020
年度
実績
2019
年度
実績
2018
年度
実績
2017
年度
実績
脳・脊髄腫瘍 24 32 26 38 29 26
頭頚部腫瘍 92 88 88 69 85 72
食道癌 30 46 44 60 62 49
肺癌・気管/縦隔腫瘍 89 96 98 110 83 77
乳癌 96 66 60 63 93 83
肝・胆・膵癌 37 49 29 31 36 56
胃・小腸・大腸・直腸がん 41 44 38 43 28 22
婦人科腫瘍 42 55 90 55 43 35
泌尿器系腫瘍 39 46 47 51 58 56
造血器リンパ系腫瘍 44 34 36 45 34 42
皮膚・骨・軟部腫瘍 12 19 20 20 10 17
その他(悪性腫瘍) 5 8 0 5 4 2
良性疾患 10 8 16 13 4 6
小児腫瘍(15歳以下の小児例) 9 7 5 3 6 1
F. 放射線治療(緩和治療)の実患者数
2022
年度
実績
2021
年度
実績
2020
年度
実績
2019
年度
実績
2018
年度
実績
2017
年度
実績
脳転移 27 40 57 55 50 48
骨転移 40 65 41 57 64 93
D. 放射線治療実績について
  2016年度 2015年度 2014年度
新規放射線治療患者実人数(新患) 477 508 518
放射線治療患者実人数(新患+再患) 608 636 639
新規放射線治療患者実人数(新患) 451 484 496
放射線治療患者実人数(新患+再患) 579 611 613
腔内照射をおこなった実人数 10 7 6
組織内照射をおこなった実人数 25 27 20
うち前立腺癌に対する治療 25 27 20
塩化ストロンチウム(89Sr:メタストロン®)   1 2
塩化イットリウム(90Y:ゼヴァリン®) 0 0 0
131I 内服療法 28 48 44
定位放射線照射(脳) 27 32 34
定位放射線照射(体幹部) 55 37 36
肺癌に対する定位放射線照射 33 18 17
肝癌に対する定位放射線照射 22 19 19
強度変調放射線治療(IMRT) 72 71 62
頭頚部癌に対するIMRT 17 20 19
前立腺癌に対するIMRT 30 30 27
脳腫瘍に対するIMRT 16 16 14
骨腫瘍(含:転移)に対するIMRT 0 0 0
その他の疾患に対するIMRT 5 5 4
E. 放射線治療の原発巣別新規患者数
  2016年度 2015年度 2014年度
脳・脊髄腫瘍 26 32 32
頭頚部腫瘍 59 75 90
食道癌 41 45 61
肺癌・気管/縦隔腫瘍 73 57 60
乳癌 58 64 70
肝・胆・膵癌 30 31 35
胃・小腸・大腸・直腸がん 15 8 12
婦人科腫瘍 29 20 19
泌尿器系腫瘍 65 62 50
造血器リンパ系腫瘍 30 27 37
皮膚・骨・軟部腫瘍 18 18 24
その他(悪性腫瘍) 3 0 0
良性疾患 8 15 16
小児腫瘍(15歳以下の小児例) 7 9 7
F. 放射線治療(緩和治療)の実患者数
  2016年度
実績
2015年度
実績
2014年度
実績
脳転移 44 38 39
骨転移 64 57 48

施設認定

当院は、日本放射線腫瘍学会の認定施設として認定されています。
また、当院における放射線治療の安全性を担保するため、第三者による評価を受けています。

お問い合わせ

放射線科外来:
場  所: 病院1階ライナック室(放射線治療室)
新患受付: 月・水・金 8:30~11:00
*主治医の先生からのご紹介状など資料をご持参いただければ、放射線治療について、より具体的なご相談が可能です。

放射線治療部門の他施設リンク

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