長崎大学病院薬剤部

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研修生募集

研修生カリキュラム

長崎大学病院薬剤部では実務研修を基礎編(4か月間)と応用編(2か月間)に分けて行っております。基礎編では、病院薬剤師として必要な知識と技術の習得を目指し、全ての部署で実際に業務を行っている担当の薬剤師より指導を行います。応用編では、病棟での薬剤管理指導を中心に研修生の目的に応じたスケジュールをご自身で組んでいただきます。柔軟な研修内容にすることで、満足度の高いプログラムを目指しています。また、目的意識の高い一貫した研修を行えるよう、研修の最後に自由課題による発表会を実施します。

研修の流れ

1日間
オリエンテーション

薬剤部紹介、薬剤業務総論、薬剤部での研究、リスクマネージメント、医療倫理・接遇について、病院内見学

4か月間
基礎編

薬剤部各部署における基礎的研修(スケジュールと詳細は後述)

2か月間
応用編

基本は、薬剤管理指導(病棟)について8週間の実地研修を行います。但し、研修生の意向に沿い、チーム医療(NST、ICT、緩和、褥瘡など)の回診・カンファランスへの参加や薬剤部内でさらに研修をしたい部署などを組み込むことが可能です。

最終日
発表会

自由課題による発表会。

到達目標

基礎編(4か月間)

  • 病院薬剤師としての基本的な知識習得: 医療現場で必要とされる薬剤師の基本的な知識と技術を習得する。
  • 実務経験の取得: 実際の業務を通じて、病院薬剤師としての実務経験を積む。
  • 職場での適応力の向上: 現場の薬剤師からの指導を通じて、職場での適応力を高める。
  • チームワークとコミュニケーション能力の向上: 異なる部署や職種との連携を通じて、チームワークとコミュニケーション能力を向上させる。

応用編(2か月間)

  • 病棟薬剤管理の専門知識習得: 病棟での薬剤管理指導に特化した専門知識を習得する。
  • スケジュール管理能力の向上: 自身の目的や学習ニーズに合わせてスケジュールを組み、自己管理能力を向上させる。
  • 問題解決能力の発展: 実務経験を通じて問題解決能力を発展させ、実践的なスキルを磨く。
  • 研究意欲の育成: 自由課題や発表会を通じて、研究意欲を育成し、新たな知識や成果を得る。
主な指導者
  • 各部署の室長、主任
  • 各指導薬剤師、専門薬剤師、認定薬剤師
  • 薬剤部職員
  • 部長、副部長
評価方法
  • 実務評価: 実際の業務遂行や職場適応力を評価し、フィードバックを提供する。
  • スキル習得度評価: 知識や技術の習得度を実務経験や指導者の評価を通じて評価し、成長の方向性を確認する。
  • スケジュール管理評価: 応用編では、自身でスケジュールを管理し、目標達成度や自己管理能力を評価する。
  • 問題解決力評価: 実務経験や応用編の課題に対する解決力や主体性を評価し、能力の向上を確認する。
  • 研究成果評価: 自由課題や発表会を通じて、研究意欲や成果を評価し、学習の成果を確認する。

研修内容

基礎編の研修スケジュール

研修部門 Ⅰ(3週間)

部署:
調剤
研修内容:
調剤(内用薬・外用薬)

研修部門 Ⅱ(2週間)

部署:
薬剤管理部
研修内容:
薬剤管理指導(病棟)

研修部門 Ⅲ(3週間)

部署:
注射室
研修内容:
調剤(注射薬)

研修部門 Ⅳ(2週間)

部署:
情報/薬務/臨床研究センター
研修内容:
DI業務/薬務管理/治験業務

研修部門 Ⅴ(2週間)

部署:
薬品試験
研修内容:
TDM

研修部門 Ⅵ(3週間)

部署:
製剤
研修内容:
院内製剤・抗がん剤・TPN調製
調剤室

調剤室では全ての調剤業務(処方鑑査・疑義照会、調剤、調剤薬鑑査、服薬説明)について研修を行います。大学病院の特徴でもある幅広い診療科、多様な疾患を背景に持った処方せんにふれることができます。また、薬物間相互作用や配合変化などの知識を学びながら、窓口業務も体験することができます。研修終了時にはほぼ全ての調剤業務を行うことができる知識と技術の習得を目標とします。

注射薬室

注射薬の適正使用とリスクマネージメントを考慮し、オーダリングシステムならびに注射薬自動払出しシステムを導入した注射薬調剤業務の実践、麻薬の法的管理と払い出し業務の実際、病院の中央診療施設である手術部・ICUにおける薬品管理を中心に実習を行っています。

薬剤管理指導室

当薬剤部では各病棟・ICUに担当薬剤師を配置し、薬剤管理指導業務を行っています。薬剤管理指導業務の研修は、薬剤管理指導室長と病棟専任薬剤師が担当します。6か月研修生は基礎編で、ICUも含め各病棟専任薬剤師の業務見学、持参薬確認業務研修、さらに実際に患者さんと面談し薬剤管理指導業務の研修を行ってもらいます。そして応用編では、複数の患者さんを担当してもらい研修を行ってもらいます。また、NST回診や緩和ケアカンファレンス、褥瘡チーム回診などへも随時参加してもらいチーム医療についても研修を行ってもらいます。研修終了時には、様々な疾患・病態と薬物療法を把握しつつ個々の患者さんの状況に応じた業務を展開できる知識と技術の習得を目標とします。

薬品情報室

医薬品は単なる化学物質ではなく情報が付加されて初めて使うことができるものです。薬品情報室ではその情報を医薬品の適正使用のため、どのように管理し、提供する必要があるかを学びます。また、電子カルテなどの用いるための医薬品情報管理についても、学ぶことができます。さらに、薬品情報室では治験薬の管理も行っており、治験薬管理についても講義を行っています。

製剤室

病院薬剤師の重要な業務の1つに「製剤」があります。製剤室では、院内製剤、抗がん薬やTPNなど注射剤の無菌調製を行っており、実際に作業を行い製剤化技術を習得頂いています。また注射薬混注における様々な情報、抗がん薬投与時のレジメン管理、がん化学療法の患者指導についても習得頂きます。

薬品試験室

薬品試験室では、化学発光免疫測定法や酵素免疫測定法を用いた血中濃度測定を行います。また、測定結果をもとに解析を行い、患者さんの全身状態(腎機能や肝機能等)や臨床効果(有効性や副作用)等を考慮して、個々の患者さんに適した投与設計を行います。これらのTDM業務を通して、TDMの考え方や血中濃度の評価方法を習得してもらうことを目標としています。

薬務管理室

薬務管理室では医薬品の発注、購入に関する業務を行っています。医薬品は生命に直接かかわるものであるため、その適正管理は重要です。医薬品の適正管理に関して、品質、数量管理の側面だけでなく、医療経済的側面からも講義・実習を行っています。近年、後発医薬品の使用促進が、政策として進められていますが、後発医薬品の選定に関する講義、実習も行っています。

臨床研究センター

臨床研究センターでは、新しい医薬品の開発に必要な治験および臨床研究のマネジメントを、医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師、専門事務員等、多職種が協力して行っています。治験・臨床研究の現状と法規制の講義、治験の倫理性・科学性・信頼性を確保する臨床研究コーディネーター(CRC)業務の実習を通して、医薬品開発に携わる薬剤師の役割について学びます。

研修申込みと問い合わせ

研修生の募集は随時行っておりますので、ご希望の方は下記までご連絡ください。

長崎大学病院 薬剤部
副薬剤部長  兒玉 幸修
TEL:095-819-7247(薬務管理室) FAX:095-819-7251
E-mail:y-kodama[*]nagasaki-u.ac.jp

[*]を@に変更して、メールを送信してください。

〒852-8501 長崎県長崎市坂本1-7-1

TEL:095-819-7248

FAX:095-819-7251