長崎大学病院の専門家チームがケニアで気管支鏡トレーニングを実施

2025年11月25日から27日までの３日間、長崎大学病院の専門家チームが、ケニア・ナイロビのケニヤッタ国立病院において、肺がん診断に不可欠な超音波気管支鏡（EBUS：Endobronchial Ultrasound）に関するトレーニングを実施しました。

本研修は、国立健康危機管理研究機構（JIHS）から長崎大学が受託した「医療技術等国際展開推進事業」の一環として行われたものです。長崎大学熱帯医学研究所ケニア拠点の齊藤准教授および彦根助教がプロジェクト代表として運営する取り組みで、長崎大学病院の専門家チームが講師として参加しました。

長崎大学病院からの参加者は、以下のとおりです。
【医師（5名）】
・松本教授（呼吸器外科）
・田中教授（総合感染症科）
・竹本講師（呼吸器内科）
・本田医師（呼吸器内科）
・増田医師（総合感染症科）
【看護師（1名）】
・石川看護師（光学診療部）
【臨床工学技師（2名）】
・林技師長（ME機器センター）
・野田技師（ME機器センター）

本研修の重要性を受け、現地ではオープニングセレモニーが開催され、ケニア保健副大臣、在ケニア日本大使、ケニヤッタ国立病院CEOが出席しました。セレモニーの様子は、現地メディアでも報道されました。

オープニングセレモニーでの集合写真

【現地報道】
・The Kenya Times「Kenya Unveils First-of-Its-Kind Advanced Bronchoscopy Training」
・Ministry of Health (Kenya)「Kenya Launches Advanced Bronchoscopy Training at KNH to Boost Respiratory Care」

研修では、超音波気管支鏡ガイド下針生検（EBUS-TBNA）の実技指導に加え、看護ケアおよび機器管理を中心とした、将来の現地トレーナー育成を目指す集中プログラムを実施しました。さらに、オリンパス株式会社による機材提供、AA Health Dynamics株式会社による教育動画制作への協力により、実技の様子が記録され、今後ケニア国内の教育教材として活用される予定です。

本研修を通じて、ケニヤッタ国立病院が、ケニア国内の超音波気管支鏡（EBUS）研修の中核拠点となることが期待されます。

気管支鏡指導を行う竹本講師

EBUS指導を行う本田医師

整備指導を行う野田技師

参考：セレモニー及び指導の様子は、長崎大学熱帯医学研究所のホームページでも紹介されています。
「アフリカの気管支鏡レベル向上へ ― 長崎大学が気管支鏡トレーニングをケニアで実施 ―」
https://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/nairobi/?p=3938

［記事：総務課（広報・評価）］

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